2022年も納期遅延に振り回されるのは確実! 2021年12月の新車販売ランキングを読み解く (2/2ページ)

軽自動車ではダイハツがトップ!

 先進国で猛威を振るっているオミクロン株だが、今後は新興国でも感染爆発する可能性は高い。そうなれば、再び新興国の部品工場などの操業停止が再び深刻なものにもなりかねない。短期的に見れば、納期遅延の深刻な状況の改善はなかなか期待できないだろう。

 筆者は軽自動車において、ブランド別年間販売台数でダイハツのトップが確実と予測していたが、その予測どおり軽四輪車総台数では、約2.3万台を2位のスズキに差をつけブランド別販売台数でトップとなった。そして、軽四輪乗用車のみの年間販売台数ではスズキがトップになると予測したが、これもスズキがダイハツに約1.7万台差をつけトップとなった。

 2021年12月単月をみると、スズキよりダイハツのほうが納期は若干だが短めとなっていることもあり、軽四輪乗用車販売台数ではダイハツがトップとなっている。ただし、2022年になってから、定点観測している中古車専業店をウォッチすると、2021年12月に初度届け出を行った、ムーヴ キャンバスとウェイクの、届け出済み未使用軽中古車がズラリと並んでいた。タントなどに比べると、納期に余裕のあるモデルをこのご時世でも自社届け出を積極的に行い販売台数を積み上げ、軽四輪乗用車でも年間トップを狙っていた様子を筆者は統計数字から感じている。

 一方でスズキに圧倒的な台数差を見せていた軽四輪貨物では、軽バンのアトレーとハイゼットカーゴのフルモデルチェンジと、ハイゼットトラックのマイナーチェンジを実施したばかりということもあり、2021年12月単月では、わずか654台差でダイハツがトップを死守している。

 販売現場は当面の間、納期遅延に振り回される日々が続きそうであるが、そのなかでも、できる範囲でブランド間や車名(通称名)別などでの、ランキングトップ争いは行われ続けているようである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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