受賞ならずとも「トヨタ力」を見せつけた! 日本カー・オブ・ザ・イヤーに表れた「自動車業界の縮図」とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2021-2022の日本カー・オブ・ザ・イヤーは日産ノートに決定

■車種単体ではなくメーカー事に見ると、トヨタの強さが目立っていた

■日本市場の動向を目の当たりにする結果であったといえそうだ

スポーツカー、FCV、4輪駆動車が10ベスト入り!

 2021年の年末に確定した、2021~22の日本カー・オブ・ザイヤーは、日産ノート/ノートオーラ/ノートオーラNISMO/ノート・オーテッククロスオーバーに決まった。選考委員60名のうち54名が投じた点数は合計335点である。次点は、トヨタ86/スバルBRZの264点だった。ノートに71点およばなかった。

 その年の最高の車種選出という趣旨とは別に、10ベスト選出から目立ったのは、トヨタ車勢の強さだった。そもそも年間を通じての候補車種(新車販売台数)が5台ともっとも多かったとはいえ、10ベストに3車種も入ったのには驚いた。そしてトヨタ勢としての合計獲得点数は、413点に及ぶ。各車種の内容は、スポーツカー、燃料電池車(FCV)、4輪駆動車と多岐にわたり、フルラインアップ自動車メーカーとしての面目躍如たる好評ぶりである。

 10ベストに残れなかった車種でも、小型SUVのカローラクロス、コンパクト車でハイブリッド専用車のアクアというように、消費者に多彩な選択肢をもたらす品揃えだ。国内における市場占有率50%という実力を持つトヨタならではの、2021年の新車攻勢であったことを改めて知ることができる。そのいずれもが高い商品性を備えていたことが、10ベスト選出結果にも表れている。トヨタ勢としての総合得点が、イヤーカーのノートを超えたことにも示されたといえるだろう。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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