「ご長寿モデルなのにみんなどこいった?」みたいなクルマたち
2)マツダMX-6
マツダのMXシリーズといえば、いわずと知れたロードスターの輸出名であるMX-5や、特徴的な観音開きドアを持つクロスオーバーSUVのMX-30など、先進的であったりスペシャリティであったりするモデルに付けられる車名となっている。
そんなMXの冠を与えられたモデルの中でも、今も昔も街中で見かける機会がほとんどないのが1992年に登場したMX-6だろう。
今見ても古さを感じさせない流麗な2ドアクーペのフォルムなどはもっと評価されるべきと思わせるが、当時のライバル車の多くがFRレイアウトを採用していたのに対し、MX-6はベース車の都合もあってFFとなっていた点や、全車V6エンジンを搭載していたものの、ターボや可変バルタイといった高出力を実現するギミックもなかったことで販売が振るわなかったのだ。
ただしこれは日本国内の話で、海外ではMX-6の評価は高く、日本仕様よりも長く生産、販売が続けられていた。
3)ダイハツ アプローズ
1989年にダイハツ念願の自社オリジナルのセダンとしてリリースされたアプローズ。スタイルこそ4ドアセダン風であるが、スーパーリッドと呼ばれるハッチバックを備えた5ドアセダンとなっていた。
デザインも80年代に登場したモデルとしてはプレーンで雑味のない欧州車のようなスタイルとなっており、SOHCながら最大120馬力を発生する1.6リッターエンジンを搭載するなど、意外な俊足モデルとしても一定の評価があった1台となっていたのである。
しかし、デビュー直後にリコールが発生したことなどがマイナスイメージとなり、販売面で苦戦。2000年までおよそ11年間にも渡って生産、販売が続けられた長寿モデルでありながら、中古車市場にはほとんど登場しない激レア物件となっている。