少し前まで普通にあったクルマの「黄色いヘッドライト」! 禁止になった理由とは? (2/2ページ)

白の色味については規定がない

 理由も発表されていて、その目的は交通事故対策。ヘッドランプは「白」、テールランプは「赤」という社会ルールを確立し、歩行者などが夜間、周囲のクルマの進行方向を確認しやすいようにするとしている。さらにヘッドライトの横にあるウインカーのだいだい色と、明確に識別できるという効果も含まれている。これらは国連でも採択されていて世界での統一的な流れとなっている。

 白色だけになったのはいいとして、気になるところがふたつある。まずは赤みを帯びたハロゲンは純正でもまだ採用されていて、問題ないのかということ。これは黄淡色に対しての白色なので、広義では白扱いとなる。実際、最近のLEDやHIDが真っ白すぎるだけで、以前であれば白色と認識されていたレベルというわけだ。

 次に問題なのが青みを帯びた白が登場してきたこと。ハロゲンではバルブ表面に着色したり、HIDやLEDでは光源から青みを帯びたものもある。色味というのは感覚的なものではなく、ケルビンという数値で表される。記号はKで、太陽光が5500Kぐらいで、白色蛍光灯が4000Kぐらい。数字が少なるにつれて、黄色から赤へとなっていき、逆に大きくなると白から青になっていく。冒頭のいわゆるイエローバルブは2500Kぐらい。逆に真っ青の空は10000Kぐらいとなる。

 それでは車検に通るケルビン数はというと、じつは規定はなし。明るさ自体についてはあるものの、色味についてはない。イエローバルブの例から考えると下限は白熱球と同じぐらいの3000Kで、上限は真っ白で青が混じる手前の6000Kだろう。ただ、最終的には車検や取り締まりでは、検査員や警察官の判断によるので一概には言えないが、少なくとも目で見て真っ黄色や青っぽいのはダメということになる。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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