ミニバンのネガを打ち消してくれる専用タイヤ!
家族や友人たちなど多人数でドライブをする際に、広い室内で快適に移動できるミニバン。スライドドアで乗り降りしやすく、荷物がたくさん積めるのも嬉しいポイントです。ただ、全高が高く車重も重いため、運転に気を遣う場面があったり、燃費や静粛性が気になることも多いのが正直なところ。
そんなミニバンのネガティブな要素をカバーし、快適なドライブを実現するために長年ミニバン専用タイヤを開発し続けてきたTOYO TIRES(以下トーヨータイヤ)から、新しいミニバン専用タイヤのトランパスmp7が登場しました。最近はハイブリッドモデルのミニバンも増えてきたため、さらに重量増で耐摩耗性能の向上が必要とされたり、パワートレインが静かになったため、静粛性の向上にも配慮。また、近年はゲリラ豪雨など変わりやすい気象状況による突然の雨でも、より安心して運転できるように高いウエット性能も実現したとのことで、その実力に興味津々。
そこで今回は、モデルで自動車ライターの深山幸代さん、自動車ライターの矢田部明子さんとともに、代わる代わる運転しながら日帰りドライブをしつつ、トランパスmp7を試してみることにしました。雨女の誰かさんの威力か、お天気は朝からあいにくの雨。いや、トランパスmp7のウエット性能を存分に試せるようにという、恵の雨なのでしょうか。
最初にステアリングを握ったのは私、まるも亜希子。高速道路を走り出すと、まずは従来からトランパスの代名詞的要素でもある、高い剛性感が健在であることを感じます。ウエット路面にもかかわらず硬すぎず柔らかすぎない接地感で、路面からのインフォメーションが手のひらを通じて伝わってくるので、クルマの挙動がわかりやすいところも好印象です。従来からのフルシリカ配合によるコンパウンド特性を継承しつつ、フラつきを抑制する高剛性ブロックをパターンに取り入れ、リブ部にはテーパー(面取り)を施す「ダイナミックテーパー」という技術も採用。これによって、局所的な摩耗を抑えてロングライフを叶えるとともに、操縦安定性もアップさせているのです。
助手席に座った深山さんは「乗り心地がいいですね。それに、後ろに座っている矢田部さんの声も聞き取りやすいので、ロードノイズやパターンノイズも小さめですよね」と感心。確かに、空気抵抗を受けやすいミニバンは風切り音が大きめになったり、試乗車のセレナe-POWERはモーター走行だからパワートレインまわりのノイズも抑えられているため、その分ロードノイズも目立ってしまいがちですが、それがとても控えめになっていると感じます。
続いて運転席に座ったのは深山さん。「雨の日の運転はちょっと苦手なのですが、とても安心感がありますね」と、リラックスして運転しています。トランパスmp7は、独自の配合技術「Nano Balannce Technology」により開発されたスーパーグリップコンパウンドを新たに採用。雨の日のすべりやすい路面をしっかり捉え、加減速のコントロール性やブレーキングの利きも。従来製品に比べても、ウエット路面でのブレーキ制動距離を約15%も短縮するなど、ウエット性能が大きく向上していることがわかります。
また、レーンチェンジの際にもフラつきが抑えられ、ハンドルを切って車線を移動したあとの揺り返しも小さく感じられて安心感がある乗り味。これは、従来は分割されていたショルダーブロックを一体化したことでブロック剛性を高めて、さらに接地圧を均一化したおかげでもあります。後席に座っていても頭の揺れが少なく、これなら子供のお世話をしつつ後席に座ることが多い子育て中も、快適にドライブできると感じました。