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ターボもないし派生車だし「地味車」の部類! それでも「ワゴンRスマイル」がバカ売れする「素直な開発」という武器 (2/2ページ)

ターボもないし派生車だし「地味車」の部類! それでも「ワゴンRスマイル」がバカ売れする「素直な開発」という武器

この記事をまとめると

◼︎ワゴンRスマイルが軽自動車市場で大ヒット中

◼︎トール軽でもなければスポーツカーでもないので立ち位置がわかりずらい

◼︎市場の声を聞くと中途半端に見えるコンセプトはむしろ歓迎されていた

「小宇宙」で輝く一等星候補がワゴンRスマイルだ!

 軽自動車はクルマのカテゴリーの一種とされるが、このなかにはさまざまな車種が用意される。全高が1700mmを超えるスペーシアのようなスーパーハイトワゴン、全高を1500mm前後に抑えたアルトのようなベーシックタイプ、ワゴンRなどの中間的なハイトワゴン、さらに悪路向けSUVのジムニー、スポーツカーのコペンという具合だ。小型/普通車に用意されるさまざまなカテゴリーを、軽自動車のなかから選択できる。軽自動車はクルマ界の「小宇宙」ともいえるだろう。

 この背景には税額の安い軽自動車に対する高いニーズがあり、今では国内で新車として売られるクルマの40%近くを軽自動車が占めている。軽自動車は低価格で薄利多売の商品だから、メーカーも車種を多く用意する必要があり、細分化が進んだ。

 こういった事情も踏まえて開発された新型車がワゴンRスマイルだ。2021年9月に発売され、10月にはワゴンRスマイルを含むワゴンRの届け出台数が軽自動車の1位になった。販売店によると「ワゴンR全体の内、50〜60%をワゴンRスマイルが占める」という。ワゴンRの届け出台数を昨年と比べると、ワゴンRスマイルの追加によって1.8倍に増えた。

 その一方で半導体やワイヤーハーネスなどの不足により、他社の軽自動車は納期が長い。そのためにN-BOXの届け出台数は、通常は軽自動車の1位だが、2021年10月には前年の46%に減った。軽自動車販売ランキング順位も、3位まで後退している(2位はルークス)。

 ワゴンRスマイルと同じスズキのスペーシアも、10月の届け出台数は前年の52%まで下がり、軽自動車販売ランキング順位は4位だ。このように販売上位の軽自動車が下がり、ワゴンRはワゴンRスマイルの投入で売れ行きを伸ばしたから、軽自動車販売の1位になった。

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