販売台数は芳しくなくても最後はみんなのヒーローに
2)カリスマ
当時、三菱とボルボ、そしてオランダ政府が共同出資して設立されたネッドカー社が製造した4ドアセダンのカリスマは、主に欧州市場をターゲットとしたモデルで、同時期のボルボS40/V40も共通のプラットフォームを使用していた。
もともとは欧州向けに開発されたモデルではあったが、デビュー翌年の1996年からは日本でも販売がスタート。輸入車でありながらも国産車並みの価格であることをアピールしていたのだが、クルマに詳しくない人からしてみればただの三菱のセダンであったことから販売台数は低迷してしまった。
実際に乗ってみると欧州仕込みのサスペンションなどは評価が高かったのだが、如何せん地味なルックスも災いし、1999年で国内販売は打ち切られてしまったのだった。
3)エメロード
カリーナEDが巻き起こした4ドアハードトップスペシャリティカーブームに乗ろうと、1992年10月に誕生したエメロード。
7代目ギャランのプラットフォームをベースとしているが、全高が30ミリ低められギャランとは異なる滑らかなデザインを纏っていた。しかし、すでに当時は4ドアハードトップブームも終焉を迎えつつあり、最後発のエメロードは波に乗ることができなかったのだ。
1994年にはFTO譲りの200馬力を発生するMIVEC付2リッターV6エンジンを搭載するスーパーツーリングRも投入するが、販売台数は好転することなく、モデル末期の車両は1台110~120万円ほどで警察車両として導入されていた。