この記事をまとめると
■T-CrossはフォルクスワーゲンのコンパクトSUV
■2021年上半期もっとも売れた輸入車SUVだ
■人気の理由を4つ挙げ、詳しく解説する
2021年上半期もっとも売れた輸入車SUVは「T-Cross」
VW(フォルクスワーゲン)のコンパクトSUV「T-Cross」が売れている。メルセデスのGLA、BMW X1、ミニ・クロスオーバー、さらにはジープ・コンパス、プジョー2008など各ブランドが力を入れる輸入車コンパクトSUVだが、そうしたライバルを押しのけて、輸入車SUVとして2021年上半期にはもっとも売れたモデルとなった。
その理由は4つが考えられる。
ひとつにはVWグループご自慢のパワートレインだろう。T-Crossの心臓部は、VWポロ譲りといえる1リッター3気筒ガソリン直噴ターボで、トランスミッションは7速DCTとなっている。排気量的にはライバルに比べて圧倒的に小さいが、運転してみるとそんなことはまったく感じさせないエンジンに仕上がっている。最大トルクが200N・mも出ているのと、DCTによるダイレクト感のあるシフトフィールは、非常に元気あふれるもので、1リッターターボに抱くネガな先入観を吹き飛ばしてくれるものだ。
ダウンサイジングターボとして期待する燃費性能についてはWLTCモードで16.9km/L。1.2リッター3気筒ターボを積むプジョー2008の17.1km/Lには及ばないが、輸入車SUVとしてはトップクラスの環境性能となっている。さらに総排気量999ccということで自動車税が安いランクとなるのも魅力だ。
ボディについてもライバル各車よりもコンパクトなのは市場に評価されているポイントだろう。とくに全幅が広くなりがちな欧州系SUVのなかで、1760mmに抑えているのはいかにも扱いやすいと感じるサイズだ。さらに最小回転半径は5.1mと小さい。ライバルが軒並み5.4m以上であることを考えると、街乗りメインのユーザーにとってはT-Cross一択となるのも納得だ。