この記事をまとめると
■サイドブレーキの下ろし忘れはやりがちなミス
■しかし警告音などは用意されていない場合がほとんど
■警告音が鳴らない理由と下ろし忘れのリスクを解説する
燃えて火が出ることも!
サイドブレーキの下ろし忘れは誰もが一度は経験しているのではないだろうか。最近では電動ブレーキの場合、発進できないクルマもあるし、手や足で解除するアナログ式でもかけたまま走り出すと、サイドブレーキがかかっているものとは別に警告灯が光ったり、警告音も鳴るクルマはある。
ただし、基本的には掛けっぱなしで走ることについて、あまり気にかけていこなかったというのは事実だ。ドラムブレーキを模した警告灯は昔から付いているので、これで十分という判断はあったのだろう。またかかっていてもサイドブレーキの効きは弱いので、走り出せてしまうとはいえ、なんか引っかかった感じにはなるので気が付くだろうというのも警告音などを使わない理由のひとつだろう。
また構造的にはかなりシンプルなので、かかっているかいないかの表示程度しかできなかったというのもその昔はある。サイドブレーキをかけたままでの走り出しを感知して、ある一定以上の時間と距離を経たら警告を発するというのは、最近のクルマでないとできないことだったりする。
いずれにしても、サイドブレーキをかけたまま走るとどうなるかというと、ブレーキを踏みっぱなしで走っているのと同じなので、ドンドンと過熱してブレーキフルードが沸騰状態となってフェードしてしまう。またドラムブレーキでかけていることが多いが、摩擦材であるシューが焼けたり、ドラムが歪んだり、シャフトまわりのシールといったゴム類が溶けたりする。最悪の場合、燃えて火が出ることもある。
すぐに気がつけばいいが、最近のクルマはパワーやトルクがあるので、かかり方が甘いと違和感もあまり感じないで走ってしまうことも考えられる。また意識散漫なドライバーも増えているとされるだけに、メーター内の表示や走行フィーリングに気を配ることなく、そのまま走ってしまうことも考えられるが、ブレーキ内部が焼けたり、燃えてしまうと、元に戻すだけでかなりの費用がかかってしまうので注意したい。