デニスホッパーに忌野清志郎にエリマキトカゲまで! 「三菱って〜のが」なんてセリフもあったかつての衝撃クルマCMたち (2/2ページ)

さまざまなジャンルで活躍する著名人が自動車界を盛り上げた

 有名なところでは、井上陽水氏をキャラクターに起用した、初代日産セフィーロのCMでとなり、キャッチコピーの“くうねるあそぶ”はあまりにも有名。

 また、当時アメリカ市場でまさに“イケイケ”だったホンダは、2代目インテグラでマイケル J フォックス氏を起用。CM挿入曲はマイケル氏の代表作のひとつでもある、“バックトゥザフューチャー”の主題歌でもある、ヒューイ ルイス&ザ ニュースの“The Power of Love”。そしてキャッチコピーは“カッコ インテグラ(気持ちインテグラもあり)”。ハリウッドの大スターが日本語を話すというだけでもインパクトの強いCMだったのは間違いない。

 6代目セリカのCMでは、デビュー当初の“セリカの男”というコピーがとても印象的であった。その後のCMではキャラクターとしてデニス ホッパー氏を起用。俳優だけでなく、映画監督、芸術家など多彩な顔を持ち、筆者のあくまで私見で言わせてもらえば、公私ともに“暴れん坊”といったイメージを強く感じ、大ファンであった。そのデニス氏がCMでは人生訓のようなものを語り、最後に英語で「You like it!」と語り、そこで日本語で“セリカは好きか”と画面上に出てくる。映画ファンの間でもかなり衝撃的なCMであった(何かとお騒がせなデニス ホッパー氏がCMに出演すること自体信じられなかった)。

 セリカでは5代目では、映画俳優のエディ マーフィ氏を起用。“Wanted”のコピーとともに、こちらもまた、ハリウッドの大スターが登場し印象的なものとなっている。

 また7代目クラウンで使われていた、“いつかはクラウン”というのも有名なキャッチコピー。石坂浩二氏の声で語りかけられれば、誰でも「そうだよなあ」という気分にさせてくれた。

 最近ではインパクトのあるキャッチコピーや、CMキャラクターを採用したコマーシャルはあまり見られなくなった。ここで紹介した過去のCMを見ていくと、全体としては新型車や、これから知名度をアップしていこうというモデルでインパクトの強いキャッチコピーとCMキャラクターの採用というパターンが目立つようだ。世間での注目はかなり高まったモデルもあり、一部を除けば販売台数にも貢献しているのは間違いないので効果は過去にはあったようだ。しかし世間の多様化が進む現在ではイメージを固定してしまうので、ビシッと決まったキャッチコピーやキャラクターの採用は意図的に手控えているようにも見え、いまではあまり見受けられなくなっているのではないだろうか。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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