集合住宅での普通充電実現の可能性が見えてきた
これまでも、日産自動車が大京アステージなどと集合住宅への充電設備の設置を支援する取り組みをしてきたが、東京ガスのイーブイレストは自動車メーカーやデベロッパーの別を問わず支援の手を差し伸べてくれるので、日産以外や輸入車のEVやPHEVの使用を希望し、これまで断念してきた人たちも、希望の明かりが見えてくる可能性があるのではないか。
これとは別に、日立製作所が急速充電と、普通充電については複数台数に対応できる充電器を開発したと今夏に発表している。日立がこれまでに培ってきた電力変換技術や、高周波駆動技術を活かすことで、可能になったという。集合住宅やビルなどでの充電環境に対処できるとする。
2009年に三菱i-MiEVが、2010年に日産リーフが発売されてから10年以上にわたり解決されてこなかった集合住宅での普通充電実現の可能性が、これらの取り組みによって見えてきそうだ。
英国では、来年から、新築の住宅やオフィスビルに充電器の設置を義務付ける動きがある。もはやEVの充電設備は、住まいやビルにとって標準となっていくことになるだろう。単に脱二酸化炭素を唱え、EVの普及に補助金を出すだけでなく、EVやPHEVが本当の意味で普及できる社会づくりが待ったなしの状況となっている。