この記事をまとめると
■ともにイタリアに本拠を構えるフェラーリとランボルギーニはライバル関係にある
■2020年の世界販売台数はフェラーリ9119台、ランボルギーニ7430台と拮抗している
■2021年度上半期の日本での販売台数はフェラーリがランボルギーニの3倍
ガチンコのライバル関係にあるフェラーリとランボルギーニ
最近ではハイスペックなスポーツカーのことを「スーパースポーツ」などと呼び、1000馬力を超えると「ハイパーカー」などと呼んだりすることもあるが、やはり高級&高性能スポーツカーのカテゴリー名としては「スーパーカー」というのがしっくりくるという読者諸兄も多いのではないだろうか。
そんなスーパーカーの二大巨頭といえば、フェラーリとランボルギーニ。ともにイタリアに本拠を置くブランドで、1970年に日本で流行ったスーパーカーブームの主役でもあった。
フェラーリの創業者は、言わずと知れたエンツォ・フェラーリ氏だ。エンツォ氏は、もともとアルファロメオでモータースポーツに参加するレーシングドライバーで、その後はアルファロメオのセミワークス的レーシングガレージ、チューナーとして活動。第二次世界大戦後の1947年に、オリジナルのスポーツカーを作るフェラーリ社を立ち上げている。本拠地は、イタリア・モデナ。スーパーカーの生産のみならずF1活動を長く続けていることでブランドとしての価値を高めている。
ランボルギーニが生まれたのも1947年だ。創業者であるフェルッチオ・ランボルギーニ氏が開いたチューニングショップが、その原点となっている。その後、トラクターやボイラーなどの自社開発で会社を成長させ、1963年から自動車製造に参入。スーパーカー・メーカーとして名を馳せるようになったのは、ご存じのとおりだ。
ただし、1978年に倒産し、その後はクライスラー傘下に入ったこともある。現在はアウディ傘下のブランドとなっている。
いずれのブランドも、8気筒以上のマルチシリンダーエンジンをミッドシップに積んだスーパーカーの印象が強いが、ランボルギーニはSUVムーブメントに乗って「ウルス」をリリースするなどビジネスを拡大させつつある。
一方で、フェラーリはV6エンジンのハイブリッドカー「296GTB」を発表するなど電動化時代に対応する姿勢を見せている。かつてエキゾチックカーとも呼ばれたスーパーカー・ブランドも変革の時期となっているのだ。