振り返ればマニアックだけど名車ばかり! もうちょい盛り上がってほしいBMW「Zシリーズ」とは (2/2ページ)

ロードスター人気にあやかってZ3としてZシリーズが復活

 Zシリーズの存在を多くの人に広めたのが1995年発表のZ3だ。こちらは以前のコラムでも書いたように、ライトウェイトスポーツのベンチマークになったマツダのユーノス・ロードスターの上級版として企画されたものだ。

 これが現在のZ4に発展するわけだが、まったく違うコンセプトのクルマに同じシリーズ名を与えるBMWの柔軟な発想には感心する。しかもロードスターに続いてクーペも登場させ、Mロードスター/Mクーペの名前でMシリーズまで出すのだから、ドイツ人はしたたかだ。

 この頃が複数のZシリーズがあった時期で、2000年にZ8が生まれている。1950年代のロードスター、507をモチーフにしたもので、エンジンも507と同じV8だった。といってもラグジュアリーカーではなく、エンジンは当時のM5と同じ、トランスミッションはMTのみという硬派な成り立ちだった。

 こちらはBMWジャパンが正規輸入したが、ポルシェ911にもティプトロニックが選べる時代だけに、ヒットとはいかなかった。それでも、映画007のボンドカーに起用されたほか、アップルの共同創業者スティーブ・ジョブスが愛車にするなど、話題は多かった。

 新車のガソリンエンジンスポーツカーがこの先も販売できるかどうかわからない今こそ、Z8復活の最後の好機ではないだろうか?


森口将之 MORIGUCHI MASAYUKI

グッドデザイン賞審査委員

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2023ルノー・トゥインゴ/2002ルノー・アヴァンタイム
趣味
ネコ、モーターサイクル、ブリコラージュ、まちあるき
好きな有名人
ビートたけし

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