各部をブラックで仕上げたダークサイドのロールス・ロイス
まず、エクステリアにおいては、4万4000色ものカラーパターンの中から自由に色を選ぶことができ、さらに自分だけのオリジナルの色を作ることも可能だ。ちなみにもっとも多く選ばれるのは、4名の職人の手作業による磨きでハイグロス・ピアノ・フィニッシュとされるブラックだそう。ロールス・ロイスの象徴でもあるスピリット・オブ・エクスタシーやパンテオングリルなどもブラックに仕上げられることも特徴だ。
ホイールはビスポーク21インチコンポジット・ホイールを装着。ブラック・バッジ・ゴースト専用にデザインされたホイールで、そのバレル部には22層のカーボンファイバーを3方向に交差させて配置したという代物で、リムの外周で折り返して合計44層となったカーボンファイバーにより、強度も十分。このホイールには3D鍛造アルミニウム製ハブがチタン製ファスナーでリムに固定され、ダブルRのモノグラムが常に直立するロールス・ロイスの特徴的なフローティング・ハブ・キャップが取り付けられる。
ブラック・バッジ・ゴーストは、インテリアも先進の高級素材を使って丹念に作り込まれる。ロールス・ロイスの職人たちによって生み出されたカーボンファイバーとメタリックファイバーを使ったダイヤモンドパターンの生地が、ポスト・オピュレンスというデザイン哲学を忠実に再現。シートのレザーは、トゥルケーゼがブラックに強いコントラストを与え、ブラック・バッジの鮮やかさを特徴づけるものとなっている。
インテリアパーツのベース部分には複数のウッドレイヤーを圧着させ、ベース層の最上部にはブラックのボリバルベニアを使用。レジンコーティングされたカーボンファイバーとメタルコーティングされた糸をダイヤモンドパターンで織った記事を手作業で貼り付けて立体感を演出する。金属光沢部便は極力減らされており、ブラック・バッジ・ゴーストのノワールな雰囲気をさらに高めている。
そして、ダッシュボードの時計の脇には世界初のビスポーク・イノベーションである「イルミネーテッド・フェイシア」を配置。850個を超える星が車内で輝く。
ロールス・ロイス独自のオールアルミ製スペースフレーム構造の「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」のプラットフォームに搭載される6.75リッターV12エンジンは29馬力の出力向上が果たされ、最高出力は600馬力を実現している。トランスミッションとスロットルの特性にも手が加えられており、増大されたパワーをさらに活かすようにビスポーク調整されている。
新型ブラック・バッジ・ゴーストの価格は4349万円からとなり、納車は2022年の第1四半期から始まる予定だ。