この記事をまとめると
■日本カー・オブ・ザ・イヤー、RJCカーオブザイヤー、日本自動車殿堂カーオブザイヤーなどのイベントが行われている
■これらは1台の「年グルマ」を決定する
■これらの結果が販売に影響するのかについて解説する
車種やカテゴリーによって大きく異なる
年末になると「日本カー・オブ・ザ・イヤー」などのイベントが実施される。いわば「年グルマ」を選ぶイベントだ。イヤーカーになると、メーカーや販売店には、どのような効果がもたらされるのか。
もっとも関心が高いのは「イヤーカーに選ばれるとクルマの売れ行きが伸びるのか」という点だろう。イメージアップに繋がるから、どのクルマでも売れ行きが伸びることに変わりはないが、その度合いは車種やカテゴリーによって大きく異なる。
まず受賞した車種の属するカテゴリーについて考えたい。仮に消費者の5%がカー・オブ・ザ・イヤーを参考にクルマを選ぶとして、1カ月に5000台前後を販売する車種がそろうカテゴリーなら、250人の顧客が受賞を参考にする。しかし1カ月に500台前後のクルマが多いカテゴリーでは、25人しか影響を受けない。
また購入時に車種の選択に迷うカテゴリーか否かも大切だ。選択に迷うカテゴリーなら「受賞したクルマを買おうか」と考える。しかしユーザーが最初から購入する車種を決めているカテゴリーでは、イヤーカーの受賞が与える影響も小さい。