走行騒音の大きさが一般的な乗用車と超小型モビリティの違い
スイッチは鍵で操作するが、前進や後退の切り替えはボタン式スイッチを押して行う。また、一般的なオートマチックと異なり、パーキング(P)のスイッチはなく、ニュートラル(N)にしたらサイドブレーキをきちんと引くのを忘れないように。あとは、通常通りの運転操作だ。
モーター駆動であるため、アクセル操作に対し正確に、また的確に速度を上げていき、アクセル全開にしようと床までペダルを踏み込んでも、猛然というような加速はしない。一般公道を走る際の追い越し加速などで不自由しない程度の速力であり、十分な加速性能である一方、驚くような加速でもない。一般公道を時速60kmまでの速度で交通の流れに乗るのに十分な速さと感じた。
パワーステアリングはなく、ブレーキの倍力装置もない。それでも、車両重量が700kg以下なので、きちんと運転操作をすれば、操作が重すぎることはない。
ドアに設けられた窓は、手動で開閉する。ここが超小型モビリティならではの簡素さだ。空調は取り付けられており、窓の開け閉めを行うことはあまりないかもしれない。
EVならではの、車両接近通報装置の音が直接的に室内に届き、それが解除されたあとはタイヤのロードノイズが車内へ入り込む。したがって走行騒音は結構大きく、常に耳に届く。一般的な乗用車と超小型モビリティの違いを実感する点だ。
狭い街並みや、公共交通機関が十分に整備されていない地域で利用するには便利な乗り物だ。一方、首都圏のような、都市高速が整備された地域では、自動車専用道路も走行できないため、移動に不便を感じるかもしれない。来年、日産と三菱自から軽自動車のEVが、補助金を利用した支払額200万円ほどで買えるとしたら、都市部では価格競争力に不足するかもしれない。