この記事をまとめると
■ガソリンの高騰でオイルなども高騰するのかを解説
■オイルの原材料は原油だが、それに含まれる添加剤の問題も深刻だ
■オイルの生産などに関わる企業に関する別の問題も発生している
ガソリンばかりじゃない? 原油高高騰で起こるさらなる問題
ガソリン価格の高騰が止まらない。OPECは増産しないというし、円安は進んでいるしで、最終的にはリッターあたり200円を超えるのではないかという説も出てくるほど。実際に急上昇しているので、あながち非現実的でもないのが恐ろしいところだ。
そうなると、日々のランニングコスト増にもつながるのだが、気になるのは同じ石油製品であるオイルだ。頻繁に交換するものではないとはいえ、交換費用は安くはないだけに、どうなるのか気になる。
まず、ここ数年で価格は上昇している。以前であればホームセンターの安売りでリッター100円という並行物が売られていたが、現在では300円ぐらいになっている。また20リッターのペール缶で1万円を切るものがネットで探すと大量に出てきたが、それも確実に減っている。
オイルの場合、ベースオイルとそこに入れる添加剤のふたつに分かれることから、石油製品高騰のダメージをダブルパンチで受けている。ベースオイルは原油の高騰に加えて、今年の夏頃まで生産施設のメンテのため生産が滞っていて、操業再開した現在も影響が残っている。もちろん新型コロナの影響もあって、高騰傾向だ。
添加剤はもっと深刻で、生産量が落ちていて、価格の高騰問題以前に入手が困難になっているものもあるほど。とくにミッションオイル向けはかなり深刻のようだ。2021年初頭に北米を襲った大寒波の影響もまだあったりする。
さらに全体的に、最近よく言われる海外との物価差もオイルで影響が出ていて、日本になかなか回ってこないという例も出てきている。つまり、ガソリン以上に深刻な面も多くて、今後ますます高くなる可能性が高いというか、当分は高くなるだろう。工賃入れても5000円で済んでいたのが、8000円ぐらいになってもおかしくなく、財布へのダメージが地味に増すかもしれない。
かといって、基本的には価格=性能だけに、むやみに安いオイルにするというのも考えものだけに難しいところだ。