愛され続けてるずっと変わらないスタイリングが魅力
3)ホンダN-ONE
3台目は、軽自動車でありながらワンメイクレースも盛り上がりを見せている、ホンダN-ONE。まるでペットのように愛着が持てるスタイリングは、初代と2代目でなんと外板パネルを変えなかったというほど、見分けがつきにくいものとなっています。
唯一、ヘッドライトがLEDになり、軽自動車初のデイタイムランニングライトを装備した先進的なものとなりましたが、やはり見た目には区別がつきにくいほど、初代のイメージを踏襲しています。しっかりとワイドなトレッドで踏ん張りがきき、高速走行も安心で楽しいN-ONE。初代から要望が多かったというMTモデルも登場して、飽きずに長く乗れること間違いなしです。
4)フォルクスワーゲン・ポロ
4台目は、1975年に初代が登場して以来、コンパクトカーにしておくにはもったいないくらいの走行性能、安全性、十分な実用性を備え続けてきた世界的ベストセラー、フォルクスワーゲン・ポロ。日本でも長きにわたって愛されており、現行モデルは2018年にフルモデルチェンジしました。
もちろんデザインはアップデートされているし、ヘッドライトの形が変わっているので違いはわかるのですが、リヤから見たフォルムや、街中を走る姿などは昔からあまり変わらず、先代モデルでもそれほど古く感じないのがすごいところ。インテリアは、質実剛健なフォルクスワーゲンらしく、シンプル・イズ・ベストな配置とデザインで、使いやすく飽きがこない空間となっています。何より、走り出すと一発でわかる、コンパクトカーとは思えないガッシリとした安定感。
さすが、いまだに速度無制限区間が残っているドイツ生まれのコンパクトカーだなと実感させられます。欧州では1台のクルマを何十万kmも乗り続けるのが珍しくないので、ロングドライブが多い人にも注目してほしいクルマです。
5)フィアット500
5台目は、誰もが愛らしいと感じるデザインと元気いっぱいの走りをもつイタリア国民のアシ、フィアット500。こちらは1957年にチンクエチェントとして登場以来、小さなボディに大人4人を乗せて、街乗りからロングドライブまで大活躍してきたコンパクトカーです。その50周年の年に、現代的なクルマとして生まれ変わったわけですが、デザインのイメージは古き良きチンクエチェントそのもの。2008年に日本導入されてから、ほぼ現在まで変わらず同じデザインで販売されています。
ただ、中身はどんどん進化していて、0.9リッターの2気筒エンジン「ツインエア」が搭載されたり、バックモニターが設定されたり。限定カラーや特別仕様車もたくさん登場するので、ずっと同じデザインだからといって、他の人と丸かぶりすることがほとんどないのもまた魅力的ですね。予定より遅れているようですが、500のEVが出るとの予告もあったので、まだまだ500の世界観を楽しむことができそうです。
というわけで、いちばん人気ではないけど隠れた実力や他にはない個性の持ち主、という名車たちが揃いました。強烈な印象よりも、じわりと響いて飽きない魅力。イナヅマのようなトキメキよりも、年月が経つほどに湧いてくる愛情。そんな良さがあるクルマたちをぜひ、見つけてみてくださいね。