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スズキ・ワゴンRとは? スティングレー・スマイルなど派生モデルも人気の車種をご紹介 (1/2ページ)

スズキ・ワゴンRとは? スティングレー・スマイルなど派生モデルも人気の車種をご紹介

この記事をまとめると

■軽自動車の歴史を変えた1台であり、日本を代表する軽自動車がスズキ・ワゴンRだ

■軽自動車規格内で以下に居住性を高めるかに挑みトールワゴンというジャンルを開拓した

■現行型ワゴンRは6代目となり、カスタム、スマイルといった派生モデルもラインアップ

軽自動車の流れを変えた偉大なるワゴンR

 日本独自の小型車規格である軽自動車。新車販売における約4割が軽自動車であることからも、いかに人々の生活を支えているかがわかるだろう。そんな軽自動車の歴史で外すことのできない1台がスズキ・ワゴンRだ。紹介しよう!

■スズキ ワゴンRとは?

 ワゴンRはスズキのトールタイプ軽自動車であり、現行モデルで6代目となる、日本を代表する1台といっていいだろう。そしてワゴンRの登場が軽自動車の流れを変えたといっても過言ではない。

 現在街を見れば、大人気のホンダN-BOXを初めとして、乗用では背の高いトールタイプの軽自動車が大半を占めていることがわかるだろう。こうした背の高さをウリにした軽自動車は、スズキのキャリイなどのワンボックス軽があったものの、1993年に登場したワゴンRが、乗用軽自動車のイメージを一転させたのだ。

 軽自動車には規格がある。現在のボディサイズは全長が3.4m以下、全幅が1.48m以下、高さが2m以下となっている。ワゴンRが登場した1993年は、全長に3.3m以下という内容であった。このなかで軽自動車の居住性や積載性を高めるには、全高を高めるしかなく、ワゴンRはそれに挑戦したモデルなのだ。

 いわゆる2BOXタイプながら、キャビン側はスクエアなボディ形状を採用。それを活かして居住性を高めるために椅子に座るような着座姿勢となるシートを設けるなどしている。

 ワゴンRはその名のとおり、ワゴンタイプのボディに革新を意味する「REVOLUTION」、くつろぎの意味をもつ「RELAXATION」の頭文字であるRを付けた車名だとされている。しかし名経営者として知られる鈴木修さん(現相談役)が、「セダンもあるけどワゴンもある、でいいじゃないか」と発言したからだという説もまことしやかに流れているのだ。そのぐらい車名を含めてインパクトのあるクルマだということだ。

 このクルマの登場後、同様のトールワゴンとして、1995年にダイハツ・ムーヴ、ホンダが名前を復活させて1997年にライフを誕生させたことからも、いかに影響を与えたかがわかるだろう。

初代(1993年〜1998年)

 1993年に登場した初代は、少し変わったパッケージだった。というのはリヤハッチを含めて4ドアだったのだ。運転席側はフロントドアのみ、助手席側のみ前後にドアを備えていた。

 また、エンジンはNAのみをラインアップという内容である。その後1995年にターボエンジンモデルを追加、1996年には運転席側にもリヤドアを備えた5ドアモデルを登場させた。さらに1997年、ベンチシート&コラム車を加えるなど、ラインアップを充実させる。また、普通乗用車版のワゴンRワイドが1997年に登場している。

2代目(1998年〜2003年)

 1998年に軽自動車規格が変更されたことを受け、スズキはアルト、ジムニーと共にワゴンRをフルモデルチェンジした。規格にともなってボディサイズを拡大すると共に、軽量衝撃吸収ボディを採用している。基本的にはキープコンセプトながら、やや丸味を帯びたスタイルが2代目の特徴。使い勝手を追求し、運転席にシートリフターを採用、採用回転半径は4.6mから4.2mへと縮小された。初代にもあった4ドア車も継続となり、5ドアと両方が選択可能に。

 また、フロントにディスクブレーキを採用するなどスポーティに仕立てたワゴンR RRも設定されている。発売直後の1998年11月には累計販売台数100万台を達成した。

3代目(2003年〜2008年)

 2003年に登場した3代目のワゴンRは、プラットフォームを一新。新開発のサスペンションなどによって、走りの質感とダイナミクスを高めた。使い勝手の面でも最小回転半径を4.1mへと縮小するなど、よりユーザーフレンドリーになっている。

 外観は2代目では丸味を帯びたが、3代目では再び初代のようなスクエアなデザインを採用。2003年末にはワゴンRの累計販売台数が200万台を達成している。これは10年4カ月での数字だ。2007年には派生車であるワゴンRスティングレーを発売し、ワゴンRブランドの拡大をみせている。

4代目(2008年〜2012年)

「快適 スタイリッシュ ワゴンR」という開発コンセプトで誕生した4代目は、ホイールベースを2360mmから2400mmへと延長し、室内長や前後乗員間のディスタンスを拡大するなど、より快適な室内空間を実現した。このころは、自動車業界全体で燃費が重要視された時代であり、ワゴンRは、2WDのNA+CVT車が23.0km/L(10・15モード)、2WDのターボ+CVT車が21.5km/L10・15モード)という数字を達成した。

 グレードによってキーレスプッシュスタートを採用したり、マルチディスプレイを装備するなど、軽自動車でありながら登録車に匹敵するような充実度をみせている。3代目途中で誕生したスティングレーも同時にフルモデルチェンジが行われている。

5代目(2012年〜2017年)

 5代目の開発コンセプトは「軽ワゴン低燃費No.1 新世代エコカー」というもの。スズキグリーン テクノロジーと総称される、エネチャージや新アイドリングストップシステム、エコクールなどの技術や、軽量化などが盛り込まれた。

 その結果、NA・2WD車:28.8km/L、NA・4WD車:27.8km/L、ターボ・2WD車:26.8km/L、ターボ・4WD車:25.0km/L(すべてJC08モード)という燃費を達成した。ホイールベースは2425mmまで延長され、室内の広さはさらに拡大。

 スティングレーも同タイミングでフルモデルチェンジを実施した。

6代目(2017年〜)

 現行モデルである6代目は、高剛性と軽量化を両立した新プラットフォームの「HEARTECT(ハーテクト)」を採用している。

 また、時代の流れに呼応して、単眼カメラと赤外線により、衝突の危険を察知してブレーキを作動させる「デュアルセンサーブレーキサポート」や、自動でハイ・ローを切り替えるハイビームアシスト機能を装備したことも特徴である。さらにグレードによってオプションとなるが、軽自動車として初めて、ヘッドアップディスプレイを搭載するなど、スズキの軽自動車の代表であることを伺わせる内容だ。

 パワートレインには、NAエンジンのほか、NA+ISG(モーター機能付発電機)+リチウムイオンバッテリーのマイルドハイブリッドを用意した。

 スティングレーも同時にフルモデルチェンジを行い、コチラはターボのマイルドハイブリッドも選択可能だ。

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