早くも気になる「新型BRZ」が参戦! ラリーでみせた速さと可能性が圧巻だった (2/2ページ)

JN3クラス4位に入賞!

 もちろん、課題も多く、竹内によれば「ボディ剛性が上がっているので、高速セクションでタイムを出すためにはサスペンションのセットアップを煮詰めないといけない」とのことだ。

 事実、竹内はドライコンディションで争われた30日のレグ1で苦戦の展開。SS1〜SS3にかけて6番手タイムに留まるほか、SS4およびSS5で5番手タイムに伸び悩んでいた。それでも、竹内は「今回はシェイクダウンだったので、セットアップを変えずに走りましたが、タイムアップすることができました」と語るように、ドライビングをアジャストすることで、この日の最終SSとなるSS6で3番手タイムをマークし、レグ1を5番手でフィニッシュ。

 さらに新型BRZの高い剛性が大きく影響したのだろう。翌31日のレグ2はウエットコンディションのなかで開催されるものの、「もともとバネレート的にはウエットにちょうど良かったので、無理をせずにタイムを出せましたね」と語るように、竹内はSS7で3番手タイム、SS8で2番手タイムをマークするなど、23kmのロングステージで安定した走りを披露。プライベートエントリーということで、ラリー期間中のサービスについてもドライバーの竹内自身がメカニックとして作業を行うなどハードな体制だったが、それでも竹内は新型BRZのデビュー戦で、JN3クラス4位に入賞した。

 こうして全日本ラリー選手権に早くも登場した新型BRZだが、ステアリングを握る竹内は「ファイナルギヤも4.1のままだったので、きちんとセットアップすれば1kmあたり1秒は速くなると思います。旧型BRZに対して明らかに新型は進化しているのでベーシックなポテンシャルは高いと思います」と好感触。2022年はスバルBRZのほか、トヨタGR86にスイッチするユーザーが増えると予想されているだけに、新世代FRスポーツが全日本ラリー選手権で猛威を発揮するだろう。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

愛車
スバル・フォレスター
趣味
登山
好きな有名人
石田ゆり子

新着情報