この記事をまとめると
■2021年 全日本ラリー選手権の最終戦となる「久万高原ラリー」が開催
■キャロッセで活躍する竹内源樹さんが発売されたばかりの2代目スバルBRZを投入
■結果や新型BRZで参戦した感触について解説する
マシンの仕様はノーマルに近い
2021年の全日本ラリー選手権もついに最終戦を迎え、10月29日〜31日、愛媛県久万高原町を舞台に第4戦「久万高原ラリー」が開催。このシーズンを締めくくるターマック戦に注目のマシンが参戦していた。
そのマシンこそ、7月末に発売された新型のスバルBRZで、キャロッセで活躍する竹内源樹がこの2代目BRZをJN3クラスに投入。「このクルマは私の個人車両です。8月31日に納車されて、すぐに制作に取り掛かりました。2000kmは走行していますが、事前にテストをしたわけではなく、SSを走るのは今回が初めて」とのことで、竹内がいち早くモータースポーツに新型BRZを投入した。
この竹内が投入した24号車、新型BRZとしては初の全日本用の競技モデルとなるが、その仕様はノーマルに近いという。
主な変更点としてはダンパー&スプリング(キャロッセ)、LSD(キャロッセ)、ロールケージ(マルヨシスポーツ)、ブレーキパッド(ウインマックス)をインストールした程度で、エクステリアにおける変更点はホイール(ワーク)、インテリアにおける変更点はレーシングシート(ブリッド)のみ。「いまはまだ安全装備を中心に最低限のパーツを組み込んでだけの状態です」と竹内が語るように、競技車両とは言え、ノーマルの延長にある。
とはいえ、そのパフォーマンスは高く、竹内は次にようにインプレッションを語る。
「これまで乗ってきたBRZ(初代)は、ハイスピードセクションを得意とするクルマでしたが、低速セクションではトルク不足ということもあって、もたつくことがありました。でも、新型BRZはパワーが上がったことに加えて、リヤのサスまわりが見直されたことで、トラクションもしっかりかかってくれる。これまでストップ&ゴーの入っているコースでは、スズキ・スイフトなどFF車両に負けることがあったんですけど、この新型BRZなら、そこを払拭できると思います。得意な高速セクションをそのままに、苦手だった低速セクションも強くなった印象です」。