「日本の有料道路は大きく5種類にわけられる」という方が適切
なぜ、そのような例外的な対応がなされてきたかについて名神高速道路の事業者であるNEXCO西日本は次のように説明している。
“東名・名神高速道路は、昭和40年に名神高速道路、昭和44年に東名高速道路がそれぞれ全線開通し、日本で最初の高速道路として、また経済発展を担う重要路線として、各方面から注目されてきました。
その中で「東名高速」「名神高速」という通称が広く使用され、一般的に定着して馴染みのある名称となりました。
この歴史的な背景を考慮し、「高速道路」はお客さまが最も受け入れやすい道路名称として例外的に採用されたものです。”
(https://www.w-nexco.co.jp/faq/13/)
新東名高速道路、新名神高速道路についても、それぞれ既存路線と役割分担をするという目的から、同様の自動車道であるというアピールをするために高速道路という名称が使われているにすぎない。いずれにしても通称名であって、それをもとに「日本には高速道路は4本しかない」というのはナンセンスだ。
もし豆知識として披露するのであれば「日本の有料道路は大きく5種類にわけられる」という方が適切といえるだろう。その5種類とは次のようになっている。
高速自動車国道
都市高速道路
本州四国連絡高速道路
一般有料道路
有料橋・有料渡船施設
高速自動車国道の事業主体となるのは、東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)、中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)、西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)の3社であり、道路管理者は国土交通大臣となる。
なお、一般有料道路については、NEXCO各社が事業主体のこともあれば、地方道路公社や地方公共団体が事業主体となっていることもある。
また、都市高速道路については首都高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社のほか、名古屋、福岡、北九州、広島においては都市高速道路公社が事業主体となっている。
鹿児島から青森まで2000km強のルートを、一度も高速道路を降りずに一気に走破するということは物理的には可能だが、じつは1本の道でつながっているのではない。
様々な事業主体が管理する、異なる分類をされた道路を走っているというのが実態だったりするのだ。