この記事をまとめると
■豆知識として「日本に高速道路は4本しかない」と語られることがある
■確かに有料道路の中で高速道路という名前がついているのは4路線
■しかし「日本の有料道路は大きく5種類にわけられる」という方が適切
高速道路の名称に法的な根拠はない
自動車好きが「日本に高速道路は4本しかないんだよ」という豆知識を披露することがある。実際、数ある有料道路の中で高速道路という名前がついているのは、東名高速道路、新東名高速道路、名神高速道路、新名神高速道路の4路線しかないのは事実だ。
では他の有料道路は高速道路ではなく、この4路線だけが別格の扱いなのかといえば、そんなことはない。たしかに新東名の一部では制限速度が120km/hになっていたりするが、東北自動車道にも120km/h区間がある。けっして高速道路の特典というわけではないのだ。
●●高速道路とついているからといって、仕様が異なるというわけではない。
じつは、この4路線の名前はあくまで通称名である。そもそも高速道路の名称に法的な根拠はない。正式名称(法定路線名)は次のようになっている。
東名高速道路=第一東海自動車道
新東名高速道路=第二東海自動車道 横浜名古屋線
名神高速道路=中央自動車道 西宮線
新名神高速道路=近畿自動車道 名古屋神戸線
せっかくなので、ほかの主要な高速道路の通称名と正式名称の関係も記してみよう。
東北自動車道=東北縦貫自動車道
中央自動車道=中央自動車道
常磐自動車道=常磐自動車道
北陸自動車道=北陸自動車道
中国自動車道=中国縦貫自動車道
九州自動車道=九州縦貫自動車道
これを見ればわかるように、法定路線名と通称名がほぼイコールになっていることがスタンダードといえる。東名高速、名神高速といった正しい名前とは異なる通称名が広まっているほうがイレギュラーなのだ。