70%に達する猛者も! 「クルマ好きって多かったのね」って安心する「MT販売比率」の高い国産車5選 (2/2ページ)

貴重なMTをリーズナブルに楽しめる魅惑のクルマがまだまだあった

3)スズキ・スイフトスポーツ:約60%

 スイフトスポーツも、コンパクトなスポーティカーだ。直列4気筒1.4リッターターボを搭載して、サスペンションにはモンローブランドのパーツも使われる。

 本物指向のコンパクトスポーツハッチで、6速MTの価格は、衝突被害軽減ブレーキなどを標準装着しながら201万7400円に収まる。6速MTの楽しい運転感覚を味わえて、価格も割安だから、登録台数を見るとスイフト全体の約45%をスイフトスポーツが占めている。

4)ホンダN-ONE:約50%

 N-ONEで6速MTを選べるのはRSのみだがMT比率は高い。発売当初はAT(CVT)を含めて幅広いグレードが売れたが、最近はRSに特化される傾向が強まったからだ。

 N-ONEはN-BOXと違って電動スライドドアなどを装着しないが、RSの価格は199万9800円に達する。割高だが、内外装は上質で走行安定性も優れている。上質なスポーティ感覚とMTの楽しさは親和性が高く、MT比率も増えた。

 ちなみにアルトワークスやロードスターを含めて、コンパクトなスポーティカーは、峠道に乗り入れるとMTを操作する楽しさもタップリと味わえる。そのためにコンパクトなスポーティカーでは、Lサイズの上級スポーツカーよりもMT比率が高い。

5)ホンダ・シビック:35%

 シビックはコンパクトな車種ではなく、ミドルサイズの5ドアハッチバックだ。エンジンは1.5リッターターボを搭載する。それでもMT比率は35%と比較的高い。

 この背景には、MT搭載車の切実な事情もある。4名で乗車しても快適で、なおかつMTを選べるミドルサイズのセダン/ワゴン/ハッチバックは、シビックのほかには基本設計が古いマツダ6程度しかないからだ。カローラセダン&ツーリングやマツダ3にもMTはあるが、後席が狭いこともあり、MT需要がシビックに向いている。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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