この記事をまとめると
■トランスミッションにはいくつかの種類がある
■そのなかでクセがあると言われるのがシングルクラッチのAT
■少数派ではあるが、いまでも生き残る理由を解説する
変速時のフィーリングが良いとは言えない
以前はマニュアルミッション(MT)かオートマチックミッション(AT)の2タイプが主流だったのが、CVTが登場してイージードライブ化が加速。さらに現在はツインクラッチやシングルクラッチATも存在する。ツインクラッチはいわばふたつのマニュアルミッションを交互に自動でつなげていくような仕組みなので、スポーツ系モデルを中心にして搭載されている。
いくつかあるトランスミッションのなかで、今ひとつ気持ちよく変速しないのが、シングルクラッチのATだ。AMTや2ペダルMTなどとも呼ばれるのだが、いずれにしても変速時。正確に言うと、クラッチのつなぎ方がとても下手で、ガクガクしたり、一瞬間があってからつながったりして、その多くが気持ちいい変速とは言い難い。
ただ、搭載車種は多く、海外ではアルファロメオやフェラーリが早い時期に採用していて、そのほかの国のメーカーの多くが採用。国産でも伝説にもなっているいすゞのNAVI5は同様のものだし、トヨタMR-Sが採用していた。最近になってもフォルクスワーゲンup!やルノー・トゥインゴ、フィアット・チンクエチェント。国産車ではスズキ・アルトやキャリイにも採用されていて、意外に息の長い形式だったりする。ちなみにクラッチだけ切ってつなげるなら、スバル360やフォルクスワーゲン・ビートルなどにもあった。
とはいえ、すでに紹介したように、その多くはフィーリングがよくないし、耐久性も低いものがあったりして、一見するとデメリットが多いように思えるのだが、各メーカーが採用し続けているのはなにかメリットがあるはず。いったいなにがメリットなのだろうか?