「シルバー」や「グレー」は汚れが目立ちにくい
もし、あまりマメに洗車をしないので汚れが目立ちにくい色がいいな、というのであればイチオシはシルバー系やグレー系です。小さな傷も目立ちにくい色です。白も水垢などは目立ちやすいですが、お手入れはしやすい傾向にあります。
また、赤や青などほかの色でも傷が目立ちにくいどころか、自分で修復する機能を持っているのが、日産の「スクラッチシールド」やトヨタ/レクサスの「セルフリストアリングコート」。一部の車種に採用されており、洗車によってできる細かな傷くらいなら、数日〜1週間程度で元に戻ってしまうそう。大きな傷は元には戻りませんが、これなら新車当時の輝きが長く続きそうですね。ただ、事故などで再塗装が必要になった場合には、コストが高くかかってしまうのがデメリットということも覚えておきましょう。
そして、事故に遭いにくいと言われている色が、白や明るいシルバー、黄色や赤など注意を惹くための標識にも使われている色です。とくに白は夜間でもライトが当たるとかなり明るく見え、膨張色なので車体の幅がはっきりと認識できることもあり、事故に遭いにくい色の筆頭となっています。逆に黒や紺は視認性が悪く、ボディが小さく見えるために実際の位置より遠くにいるように錯覚させてしまうことから、注意が必要な色と言われています。
さて最後に、とても気に入って買った色なのに納車されてから「え、こんな色だったっけ?」と後悔しないためには、お店の中だけで見て決めないことをオススメします。人工的な光の下で見るボディカラーと、自然光の下で見るボディカラーは、かなり雰囲気が違ってしまうことも多いのです。もっと華やかな色だと思っていたのに、なんだか暗い色だったとか、こんなにパールがきついと思わなかった、なんてことにならないように、できれば外で昼間と夜間の両方でチェックすると安心。とはいえ、まだ実車がない状態でカタログだけ見て決めるような新車の場合は、難しいかもしれませんが、もう街中を走っているクルマを買うならば、事前にチェックして欲しいと思います。
というわけで、購入時にはとても悩ましいボディカラーについて、いろんな選び方をご紹介してきました。でも私は10年前にデザインとボディカラーに惚れ込んで、とあるスポーツカーを購入したことがあります。そのボディカラーは3番目に不人気な色で、数年後にはカタログ落ちしてしまったほどでしたが、結論からいえば10年間、一度も後悔したことはなく、それどころか多くの人に「いい色だね」と褒められ、その度に幸せな気持ちになったのを覚えています。冒頭のアンケートでも、約6割の人が好きな色のクルマに乗っているという結果ですから、やはり一番いいのは自分が心から好きな色のクルマに乗ることかもしれませんね。