コンセプトはよかったが、市場のニーズには答えられなかった
2)ダイハツ ミライースとミラトコット
ダイハツのベーシック軽自動車であるミラからの派生車であるミライースは、ハイブリッドなどの新技術ではなく、既存の技術をブラッシュアップすることで低燃費を実現した“第3のエコカー”として登場。その後、ミラそのものが消滅したことで、実質的にミラシリーズの筆頭車種ということになった。
そしてそのミライースのコンポーネントを流用して登場したミラトコットは、レトロな雰囲気を持ったモデルとなっており、ミラジーノ、ミラココアに続くミラシリーズの癒し系キャラを担っていたのだった。
しかし、ハイト系の軽自動車が全盛の現在において、背の低いスタイルのトコットは幅広いユーザーに広く浸透するまでには至らず、低価格でビジネスカーとしても使われることのあるミライースに大きく水を開けられる結果となっている。
3)ホンダ インテグラとインテグラSJ
先ごろ、アキュラブランドから復活することがアナウンスされ、再び注目が集まっているインテグラ。1990年代に存在していた3代目モデルは3ドアクーペに4ドアハードトップ、そして知る人ぞ知るタイプRも設定され、スポーティなモデルとして人気を集めていた。
そんな90年代にもうひとつインテグラの名前を冠したモデルが1996年に登場したインテグラSJである。これは当時のインテグラ取り扱いディーラーであったベルノ店から、よりコンパクトなセダンを取り扱いたいという声を受けて誕生したものであり、搭載エンジンもインテグラよりも小排気量の1.5リッターとなっていた。
といっても、そのスタイルを見れば分かるようにベースとなったのはシビックのセダン版であるシビックフェリオであり、フェリオにあったスポーティグレードも用意されなかったため、本家のインテグラやベースとなったシビックフェリオよりも残念ながら人気とはならなかったのだった。