この記事をまとめると
■自社のニーズにあったクルマのラインアップがない時に用いられるのがOEMだ
■輸入車を国産メーカーがOEMで販売するという例もある
■ベース車とまったく同じ機能を搭載していないケースもある
「そんなのあったの?」と声が出そうなマイナーOEM車特集
クローバル化や開発費の抑制、車種整理など、さまざまな理由で行われるのがOEMだ。OEMとは「相手先ブランド製造」などと訳され、自動車業界で言えばバッジ違いと言ったりもする。もともと自社で作っていたものを、他社から仕入れられたり、簡単にラインアップを充実させられるといったメリットがあるが、面白いのは系列ではないメーカーからも、条件が合えば供給されるということ。
たとえば日産が軽を扱い始めた頃はスズキから供給してもらっていたが、両社は軽の規格拡大でやり合っていただけに意外だった。当時の担当者に聞いたところでは「それはそれ、商売的に合えば問題なし」と言っていた。今やOEM車はメジャーだが、探してみるとマイナーなモデルもあったりする。今回はそんなOEM車を扱い紹介しよう。
1)いすゞ・ジェミネット
いわゆるジェミニのバン。初代はカルタスバンで、ジェミネットIIと呼ばれた2代目はレオーネのエステートバンだった。
当時はGM系列として3社は関係があったことから実現したものだった。いすゞとしても普通車からの撤退も見据えて、OEMのほうがいいという判断だったのだろう。
2)いすゞ・アスカ
アスカと言えばジェミニの兄貴分となる、いすゞの超個性派セダン。しかしそれは初代だけで、2代目はスバルのレガシィだった。もちろんGTといったスポーツグレードはなく、実用グレードが中心だった。
※写真はレガシィ
さらに3代目はホンダのアコードをOEMしてもらっていた。
3)スバル・ビッグホーン
ビッグホーンのOEM車といえばホンダのホライゾンが有名。そのほかにもいすゞのミューがホンダではジャズとして販売されていた。しかし、ビッグホーンがスバルでも販売されていたのは知る人ぞ知るだろう。
車名は同じなので、ディーラーで販売だけしていたと思いきや、SUBARUのバッヂは付いていたので、立派なOEMである。しかもビッグホーンのモデルチェンジに合わせて、初代と2代目があった。