深刻化する地域の孤立化を救う新たな交通手段が登場! 富山県朝日町で「ノッカルあさひまち」が本格運行開始 (2/2ページ)

料金は破格でアプリも使いやすいのが魅力

 実証実験開始の当初は無料で試験運行をしていたが、最終的には有料サービスという形で運用を開始したという。ただ、利用料金は破格で、ひとり利用の際は回数券3枚(600円)で、ふたり利用だと回数券2枚(400円)という料金体制。会員登録は無料で、実証実験では会員数164人、利用者数799人、ドライバー数は22人というデータになっている。

 バスと違い、住人の利用する自家用車に「ノッカル」ので、コミニュケーションを取りながら目的地に向かえるということもあり、住人からは非常に好評なサービスだということで評判は上々だ。なかには「このサービスによって10年ぶりに外出できた」という方もいるそう。

 では、朝日町と博報堂の協力で成り立っているこのサービス、「朝日町」で運用しているのはわかったが、博報堂は何に関わっているのかというと、「ノッカルあさひまち」を利用する際に必要な「アプリ」の運用だ。

 博報堂DYグループが開発した「MaaSシステム」を利用することによって、利用と運行を管理できるというシステムを朝日町の協力して構築されている。

 基本的には利用者はLINEで乗車予約を入れるシステムで、操作は非常に簡単。WEB予約などを利用したことがない高齢者でも、難なく使えるようにこだわって開発されているとのことで喜ばれている。ドライバー側には専用のアプリが用意され、コースや利用時間などさまざまな項目が確認できるという仕組みだ。

 まとめると、以下のように各社が分担して成り立っているサービスとなる。

 朝日町:運行主体、ドライバー及び利用者の募集と管理

 博報堂:サービス設計、コミニュケーションデザイン設計

 博報堂DY:システム開発、設計

 スズキ:サービス設計、一部車両の賃与および維持管理

 黒東自動車商会:運行管理(予約受付・廃車)

 今後、朝日町とともにサービスの向上を目指し、さらなる課題解決や、その他地域へのサービス提供などへ向けて取り組むという。


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