生き残れるなら「電動化」もアリ! いま旧車の「コンバートEV」がジワリ広がり中 (2/2ページ)

コンバートEVが旧車に広がるのは自然な流れだ

 国内でも、1994年に設立となった日本EVクラブが、EVコンバートを行った。そして、参加者の輪が広がり、事業化する人も出てきた。

 コンバートEVの基本は中古のガソリン車だ。したがって、その輪が旧車へ広がることも不自然ではない。ことにエンジンなど動力源にまつわる部品の入手困難や、汎用部品の加工では間に合わないような老朽化の際には、EV化することで、オリジナルとは異なるものの、クルマとして生きながらえることが可能になる。

 米国には、EVコンバート用の部品メーカーがあり、インターネットの時代となって日本でも入手しやすくなっている。リチウムイオンバッテリーに関しては、リーフの中古車が出まわることにより、廃車されたリーフから取り外して活用する手立てもある。ただし、高電圧による電気系の作業になるので、十分な知識や技能がなければ危険もともなう。

 そうしたなか、OZモーターズなどは永年の実績を持ち、丁寧な作業による仕上がりのよさで定評がある業者だ。ほかにも、腕に覚えのある人が自らEVコンバートに挑戦する姿もあるだろう。

 旧車の価値をどこに見出すかは、人それぞれだ。そのうえで、EVコンバートによって現役を続けられ、走れる旧車を求める人には、EV化はひとつの選択肢になるだろう。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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