若者が憧れのクルマを所有することは難しくなってきている
一方で、ランドクルーザーについては、3年待ちとも、4年待ちとも、はたまた5年待ちとも言われる異常な長期の納期が話題となるほど、日本のみならずグローバルで大人気となっている。
理由としては、メルセデス・ベンツGクラスやJeepラングラーに見られるような、本格的オフローダー市場の急拡大だ。ランクルを含めて、こうしたオフローダーのユーザーの多くが、クルマのポテンシャルをフルに発揮するようなオフロード走行をする機会はかなり少ない。
あくまでも、オフローダーというギア感を満喫するファッションアイテムとして購入するケースが多い。
若者(Z世代)にとっても、そうしたオフローダーファッションを味わってみたいところだが、V6ツインターボエンジン搭載に加えて、最新のコネクテッドなど最新技術の満載で新車価格は上昇し、若者(Z世代)としては長期ローンを組むにもかなり勇気がいることになる。
こうしたシビックやランクルに限らず、日本で販売される日本車の多くが、上級化と上質化に伴い価格が上がっている印象がある。また、販売店での大幅値引きも厳しい。
メーカー側からみれば、安売り体質を改め、高付加価値でリセールバリュー(下取り価格)を高値で安定させ、新車販売への好循環を狙っているのだが、若者(Z世代)にとっては、憧れのクルマを所有することが難しくなってきた。
今後は、いわゆる所有から利用という観点で、若者(Z世代)が身近に憧れのクルマと接することができる新たなるプログラムが求められると思う。