クラウンやレガシィベースまで存在した! かつて日本で生まれた「異色派」ピックアップ5選 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■海外では人気ジャンルだが、今の日本ではほとんど人気がない

■かつて自動車メーカーの多くはピックアップトラックをラインアップしていた

■アウトドアがブームなので、今後またピックアップトラックが流行るかもしれない

海外では大人気だが今の日本で売られているのはたった1車種!

 日本では絶滅状態にあるが、世界的にはピックアップトラックというカテゴリーがある。トラックといいながら、ボンネットを持つボディが特徴で、アメリカやオーストラリアではパーソナルユースのモビリティとして人気のジャンルだ。

 ピックアップトラックの多くはベッド(荷台)とキャブ(乗員スペース)が分かれているが、なかにはベッドとキャブが一体化したピックアップトラックもある。そうしたワンピースボディのスタイルは乗用車的なスタイルの部分が、純粋なビジネス用としてだけでなく、趣味のクルマとしても評価されたりする。

 そして、いまでは見なくなったが、かつてはワンピースボディのピックアップは国産モデルにも存在していた。今回は、そんなスタイリッシュなピックアップ5台を紹介しよう。

1)ダイハツ・ハイゼット

 まずは、いまでも名前が残っている軽商用車「ハイゼット」。3輪の軽商用車「ミゼット」の兄貴分として1960年に誕生した初代ハイゼットは、ボンネットを持つピックアップスタイルだった。360ccだった時代の軽自動車規格ゆえに、全長3m・全幅1.3mと小ぶりなボディだったが、後期型では立派なフロントグリルを与えられたこともあって、サイズを感じさせないプレミアムな雰囲気を持つピックアップに仕上がっていた。

 当時はクルマを買うということは人生の一大事という位置づけで、街の商店などでは軽トラック1台をファミリーカー的にも使っていた。そうした時代背景が、乗用車的スタイルを求めたという面もあるという。

2)トヨタ・クラウン ピックアップ

 そのように1960年代には商用車の中でもピックアップトラックについては乗用風味であることを求める声も一部にはあったのだ。それがもっともわかりやすい例が、1967年にトヨタから生まれた最初で最後の「クラウン ピックアップ」だろう。

 それまでもクラウンのフレームやパワートレインを利用した商用バージョンとしてマスターライン ピックアップは存在していたが、ついにクラウンのバリエーションとしてピックアップが用意されたのだ。エンジンは1994ccの4気筒OHVと1998ccの6気筒OHCを搭載、クラウンらしい乗り心地も当時のオーナー層からは評価されたといわれている。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

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