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「オンラインストア」といいつつ「オンライン」では完結できない! ホンダがスタートした「Honda ON」の新しさと難しさ (1/2ページ)

「オンラインストア」といいつつ「オンライン」では完結できない! ホンダがスタートした「Honda ON」の新しさと難しさ

この記事をまとめると

■ホンダがオンラインストア「Honda ON」を開設

■オンライン販売を開始したと思えるが、実際に取り扱うのはカーリース

■現時点ではオンラインサービスとクルマの親和性は低い

「Honda ON」が実際に取り扱うのはカーリース

 ホンダがオンラインストアの「Honda ON」を開設した。オンラインストアだから、車両のオンライン販売を開始したのかと思えるが、実際は違う。取り扱うのはカーリースだ。最近はトヨタのKINTOなどクルマを定額制で使うサブスクリプションが普及しているが、実態はカーリースで、とくに新しいサービスではない。

「Honda ON」も同様で、定額カーリースをインターネットを活用して契約できるようにした。それをオンラインストアと、いわば今風に表現したわけだ。

 そして「Honda ON」では、ディーラーへの依存度を抑えたオンラインにこだわりながら、納車をする時はユーザーが販売店へ出向かなければならない。「商談から契約まで、すべてがオンライン上で可能」という特徴を徹底させるなら、納車時も販売店などのスタッフが車両をユーザーの自宅まで届けるべきだ。販売店に出かけたら、オンライン上ですべての手続きを済ませることにならない。

 なぜ「Honda ON」では、手続きの最後段階で、ユーザーが販売店へ車両を引き取りに出かけるのか。その理由をホンダに尋ねると、以下のように返答された。「最終的には、お客様に販売店へ来ていただきたい。販売店を見ていただき、スタッフとコミュニケーションを図ることも大切になるからだ」。

 このコメントは、クルマに関するオンラインサービスの限界を示している。販売ではなくカーリースでも、運営する側としては、ユーザーに販売店を知って欲しいのだ。

 その理由は、クルマの場合、家庭電化製品と違って車検や点検を定期的に受けねばならないからだ。リコールの発生もある。家庭電化製品でも、使い方やメンテナンスの方法次第で危険を生じるが、クルマはその度合いが格段に高い。安全確保のために、メーカーとユーザーを繋ぐ販売店の役割はきわめて大きい。

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