アメリカの経済力の高さが目立つ
このように、人口と販売台数には直接的な関係はあるが、当然のことながら、それに経済力(購買力)を加味した結果となっている。そう考えると、日本は人口で世界11位でも販売数が3位に入るという経済力(購買力)の高さがあるといえるだろう。
だが、日本以上に経済力(購買力)の高さが目立つのがアメリカだ。中国に比べてアメリカは、人口が23%なのに、販売台数は57%(2019年実績では66%)と高い数値となる。
また、日本とアメリカを比べると、人口が2.6倍なのに、販売台数は3.1倍(2019年実績では3.3倍)となっている。
日本では乗用車販売の約4割が軽自動車だが、アメリカの場合、販売の6割強がライトトラック(SUV、クロスーバー、ピックアップトラック)という大型で価格の高いモデルが多いのが特徴だ。
アメリカでクルマがよく売れるのは、都市部や地方部を問わず、公共交通機関より自家用車を使う傾向が強いこと、地方部では土地や住居の価格が比較的安いため敷地が広く複数台数の駐車がしやすいこと、また毎年実施される車両検査や税金が安いことなどさまざまな要素が絡んでいると考えられる。