うまく使えば強大なフロントダウンフォースが得られる
そして空力デザインとしては、フェラーリF12ベルリネッタのエアロブリッジが有名。
フェラーリF12ベルリネッタの走行シーン画像はこちら
ボンネットの上を通る空気をボディーサイドに流し、空気抵抗を低減させ、ダウンフォースを発生。CFD(数値流体力学)で5000時間、風洞テストが250時間という本格的な設計で、時速200kmでの走行時に123kgのダウンフォースを発生させる。
フェラーリF12ベルリネッタのエアロブリッジ画像はこちら
国産車でいえば、無眼がS660用に開発したカーボンエアロボンネットなども、大きなエアアウトレットを配置し、このダクトを全解放すると大きなフロントダウンフォースを発生させ、フロントタイヤの接地性がアップする。
無限のカーボンエアロボンネットを装着したホンダS660のフロントスタイリング画像はこちら
その他、ダクトではないが、パワーバルジなどの突起物もある。
パワーバルジは、パワーアップのために追加した補機類などが、ボンネットに干渉しないよう膨らませたもので、ハイパワー車の象徴でもあった。
ホンダのCR-Xやシティターボ、日産のフェアレディZ(Z33後期)やトヨタのレビン・トレノ(AE92 スーパーチャージャー)などのパワーバルジが印象的。
ホンダ・シティターボのフロントスタイリング画像はこちら
なかには三菱のGTOのように、ボンネットの低さを優先したため、ストラットタワー(+電子制御サス)が収まりきれなくなって、ボンネットの左右に突起を設ける荒技を繰り出したクルマも……。
三菱GTOのフロントスタイリング画像はこちら
普通なら凸凹などない方が美しいはずのボンネットの凸凹も、きちんと意味があるものだとパフォーマンスの象徴としてかっこよく見えてくるから面白い。