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「車両火災」「ホイール脱落」「エンジン焼き付き」などが毎日のように発生! じつは他人事じゃないクルマの「重大トラブル」の数々 (2/2ページ)

「車両火災」「ホイール脱落」「エンジン焼き付き」などが毎日のように発生! じつは他人事じゃないクルマの「重大トラブル」の数々

この記事をまとめると

■メンテナンスフリー化が進んだいまでもクルマのメカニカルトラブルは起こる

■この記事では決してレアケースとはいえないクルマの重大トラブルを挙げた

■原因や予防法と合わせてそれぞれ詳しく解説する

全国で1日10台ものクルマが出火している

 メンテナンスフリー化が進んだといわれる今日のクルマでも、重大なメカニカルトラブルがゼロになったわけではない。

 そこでレアケースとはいえない、わりと深刻なトラブルの例をいくつか紹介しておこう。

●車両火災

 今どきの国産車で車両火災なんて……と思うかもしれないが、消防庁の令和元年版 消防白書によると、車両火災は年間3660件も発生している(平成30年)。

 つまり全国で1日10台ものクルマが出火しているということになる。

 車両火災の原因は、燃料やオイル類のリーク、電気系のショート、排気系のトラブルなどがほとんどだが、エンジンルームに工具やウエスを置いたまま忘れてしまったといった例もある。

 いずれにせよ、定期的に点検、メンテナンスしていれば防げる可能性が大きいので、ユーザー自身の日常点検に加え、定期的にプロのチェックを受けることも忘れずに。

●Vベルトが切れる、外れる

 エンジンの力をウォーターポンプやオルタネーター、エアコンやパワステなどに伝えるVベルト。ゴムでできたこのVベルトが切れたり、外れたりするトラブルも珍しくない。

 2021年のゴールデンウィークのJAFロードサービスの主な出動理由を見ると、高速道路の9位に「ベルト駆動機器・プーリーのステー類」が入っている。

 ゴム製のVベルトは、5万キロでの交換が目安。ベルトから鳴くような異音が出てきたり、ベルトの表面にクラックが入ってきたら、早めに交換するようにしよう。

●タイヤのバースト

 パンクならともかく、タイヤのバーストなんて滅多にないのでは? と思うかもしれないが、幹線道路や高速道路の路肩で、ちぎれたあとのタイヤや、タイヤの破片を見たことがないだろうか。

 タイヤがバーストする原因は、タイヤの空気圧不足が一番多い。異物を踏んだり、タイヤの側面を縁石などで擦って傷つけたり(ピンチカット)、ゴムが硬化して表面にクラックが入ったのを放置していたようなケースもあるが、月に一度の空気圧の調整、そして目視点検で防げるものがほとんどだ。

●タイヤの脱落

 重大事故につながるホイール・ボルトの折損等による車輪脱落事故は平成15年4月以降、令和2年3月末までに794件発生している。

 国土交通省によると、その原因として、下記の2つを挙げている。

1)タイヤ交換時の作業不備

・規定の締付トルクで締め付けられていない。
・ホイール・ボルト、ホイール・ナット及びホイールの錆、ゴミの確認、清掃が不十分

2)タイヤ交換後の保守管理の不備

・増し締めが行われていない
・日常点検・定期点検時のホイール・ボルトの緩みの点検が不十分
・規定の締付トルクで増し締めがされていない
・増し締めの実施時期(距離)が遅い

 その他、ホイール・ナットをオーバートルクで締め付けて、スタッドボルトが折れたようなケースもある。

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