パトカーの条件が変更されたと考えられる
事情を知るA氏に話を聞くと、「トランクルーム内の構造変更をするなどクルマをいじったということではないようです。そもそもの国費調達パトカーの要件自体を変更したと聞いています。トランク容量などの数値的要件をなくし、その代わりにトランクに置くべき装備品を指定し、『それらを収容できる容量を確保していること』といったものに変更したと聞いています。そのため以前のトランク容量450リッターという要件を満たしていなくとも、現行クラウンベースの国費調達パトカーデビューとなったようです」。
令和の時代でも国費調達パトカーの“クラウンがベンチマーク”には変わりはないようだ。
A氏に「次期クラウンがSUVになるとの情報が飛び交っているが」と聞くと、「あくまで私見ですが、実際のところ次期型にもセダンはあるのではないでしょうか。国費調達パトカーは依然としてセダンボディでの“クラウンがベンチマーク”なのは今回の動きを見ても明らかです。そのクラウンがSUVのみとなれば国費調達パトカーの要件を基本的な部分から大幅な見直しが必要となるでしょう。さらに日系ブランドでクラウンサイズのFRセダンといっても、事実上クラウンしかありません。パトカー以外でも、ハイヤーや会社の役員車、個人タクシーなどで使えるのは、日系ブランドでは、“クラウンオンリー”と言っても言い過ぎではないでしょう。ある意味“働く大型セダン”カテゴリーでは、クラウンニーズはますます高まっているようにも見えます」。
クラウンシリーズのメインが仮にSUVとなっても、再び“クラウンコンフォート”のような立ち位置でセダンが残り、“働く大型セダン”ニーズをリカバリーすることになるかもしれない。