稼ぎ時の9月に「売るクルマ」が存在しない! 新車販売現場を襲う「出口の見えぬ」苦悩 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2021年9月の新車販売はコロナ禍の前年と比べても大幅減

■ASEAN地域からの部品供給が滞って国内の完成車工場の操業停止が大きく響いた

■本来9月は新車が売れる月なだけに10月や11月はもっと深刻な事態になるかもしれない

国内の完成車工場の操業停止で新車販売は大ダメージ

 自販連(日本自動車販売協会連合会)及び、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)より、2021年9月単月の新車販売台数が発表された。登録乗用車の販売台数は16万9723台、軽四輪乗用車の販売台数は8万7240台となった。

 通称名別では、登録乗用車の販売台数トップはヤリスで1万2696台で、それに続くアクアが1万1137台、軽四輪乗用車ではトップはN-BOXで1万1805台だった。

 2020年はコロナ禍ということなので、2019年9月比でみると、登録乗用車は約56%、軽四輪乗用車が約55%、同じコロナ禍となる2020年9月比でも、登録乗用車67.3%、軽四輪乗用車約63%となり、わかっていたが散々たる結果となった。

 その最大の理由はもちろん、半導体の供給不足に加えて、ASEAN地域の工場が新型コロナウイルスの再拡大により操業がままならなかったことだ。ASEAN地域からの部品供給が滞り、国内の完成車工場の操業停止なども相次いだことによる深刻な納期遅延が発生した。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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