海外ではGクラスの扱いが日本とちょっと違う
一方、海外に目を移すと、SUV大国のアメリカでも、メルセデス・ベンツの母国ドイツでも、富裕層の絶対数が多い中国でも、また超富裕層が多い中近東でも、日本ほどユーザーがGクラスを「上がりのクルマ」として捉えているという印象はない。Gクラスを購入する人たちは、最低でも3台、またはそれ以上の自家用車を所有し、状況に応じてGクラスを楽しむというイメージだ。
海外と比較して、日本では2台所有で1台がGクラス、または所有車はGクラスのみというケースも少なくない印象がある。要するに、日本人はGクラスに対する愛情が深いと言えるのかもしれない。
そしてGクラスはEV化する。メルセデス・ベンツはミュンヘンで初開催となったIAA(ドイツ国際自動車ショー)でEQGコンセプトを発表。「市場環境が整えば、2030年までに全モデルをEV化」という目標を掲げているメルセデス・ベンツにとってEQGの登場は当然のことだ。
当然、Gの現行ユーザーの多くが、EQGを素直に受け入れると思う。ただし、発売直後にすぐに買い替えるというより、現在所有しているGクラスを十二分に乗ったあとに、自然な流れでEQGに乗り換える人が多くなるのではないだろうか。
プレミアムで本格的な四駆EVについては、JeepやGMCハマーが先に名乗りを上げており、EQGとのEVパフォーマンス合戦も本格化していくことになる。