新鋭「シャークフィン」が登場しても「ロッドアンテナ」も現役! なぜクルマのアンテナは2種が混在するのか (2/2ページ)

性能やデザイン性などを鑑みてどちらにするのか決めている

 その理由はまずコストだ。電波を受信するのに有利なのはロッドタイプで、AMとFMでは特性が違うので寝かしたり、立てたりする必要がある場合があるが、この点でもロッドのほうが対応しやすい。

 一方、シャークフィンタイプはアンテナとして見た場合、知識がなくても、なんとなく異質なのは感じるはず。アンテナと言えば棒状で立っているから電波をキャッチできるわけで、その点からするとシャークフィンは感度は悪そうだ。

 じつはこの点をカバーすべく、中はかなり複雑で、刻々と変わる向きや電波の強弱に合わせてブースターが働いたりと、ただ付ければいいという単純なものでもない。

 そうなると、もちろんコストに関わってくるわけで、混在している理由はまずこの点にある。ただ、デザイン的にはシャークフィンのほうが優れていて、空力にこだわっているイメージもアピールできる。

 逆にミニバンなどの実用車だとロッドアンテナのほうが似合っていたりもするので、性能とコスト、デザイン性を鑑みてどちらを採用するのか決められている。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

-

愛車
フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
趣味
レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
好きな有名人
遠藤ミチロウ、岡江久美子

新着情報