個性的すぎて迷車になった派生SUVと大ウケした派生SUV
3)スバル インプレッサ グラベルEX
1995年10月にリリースされた「グラベルEX」は、インプレッサスポーツワゴンのターボモデルをベースに、高められた車高や背面スペアタイヤ、フロントのカンガルーバーなどをプラスし、SUV(というよりも当時のクロカン車)のテイストをプラスしたモデル。
このベースとなったのは、北米市場でリリースされていた「インプレッサ アウトバックスポーツ」であり、レガシィのアウトバック(当時の日本向けはグランドワゴン名義)と同じく、より走破性を高めたアクティブなモデルだった。
ただ、アウトバックスポーツにはカンガルーバーや背面スペアタイヤは備わっておらず、これはグラベルEXのみの意匠となっていたが、あまりにとって付けた感が強すぎたのか、日本での販売台数はおよそ1300台に留まってしまった。
4)フォルクスワーゲン クロスポロ
フォルクスワーゲンのコンパクトカーであるポロは、ゴルフよりも小さいボディサイズによって日本の道路事情にもマッチしていることで人気の高い1台だ。そんなポロの4代目モデルに設定されたのが、最低地上高を上げ、ルーフレールを装着することでクロスオーバーSUVテイストをプラスした「クロスポロ」だった。
このクロスポロは本格的なSUV性能ではなく、あくまでスタイルを重要視したモデルとなっており、駆動方式は仕向地に関わらず前輪駆動のみとなっていた。その一方でボディカラーにはオレンジやライムグリーンといった鮮やかな色をラインアップし、カジュアルでアクティブに使えるモデルというキャラクターとなっていたのだ。
そのため、足もとには大径の17インチホイールが収まり、悪路走行とは無縁の組み合わせとなっていたが、SUV”テイスト”を求める層にスマッシュヒットとなり、続く5代目ポロでも継続設定されるほどだった。