ご当地ナンバーには「地域に対する愛着の醸成」の狙いも!
ナンバープレートの地域名は、1)の「自動車保管場所の取得」と大きく関わっている。
クルマを登録するときは、使用の本拠(住所地や車庫など)がある地元の警察署で車庫証明をもらい、使用地を管轄する運輸支局または自動車検査登録事務所に提出して、ナンバーを発行してもらう。つまり、ナンバーの地域名は、その地域で保管場所を確保していることの証明にもなっているわけだ。
したがって、本来、使用の本拠を移転した場合は、ナンバープレートを変更しなければならない。
また、国土交通省では、ナンバープレートのその他の機能性として、
・地域に対する愛着の醸成
・個人のアイデンティティの表現
も挙げており、これらの意味でも地域名は重要。とくに「ご当地ナンバー」などは、「地域に対する愛着の醸成」、そして、地域振興や観光振興等の観点から導入された経緯がある。
さらにナンバープレートの基本的必要性には、
・一意性
(自動車のナンバープレートの内容は、当該自動車に固有のものであり、複数の自動車に対して同時に同じ内容のナンバープレートを取り付けることはできない。数字とひらがなだけの組み合わせでは、すぐにナンバーが足りなくなる)
・視認性
(自動車のナンバープレートの表示内容が目視で簡単に判断できるということが、様々な社会活用の中で要求され 表示内容を瞬時に判断できるような高い視認性が必要であり 違反車両や無謀運転車両の特定のためにも、瞬時にナンバープレートの表示内容が読み取れることが必要)
・記憶性
(違反車両や無謀運転車両の特定等のために、表示内容を容易に記憶できるような高い記憶性が必要)
などがあり、これらの要素からも、地域名の表示は有効とされている。
海外、例えばアメリカなどもナンバープレートに地域名(州名)が明記されているので、ナンバーに地域名を入れるのは、日本だけではないのだが、少なくとも日本においては、上記の理由から当面ナンバーに地域名を入れる制度は変わらないだろう。