公道走行はできないが広大な施設内での移動などに活躍
走行システムにはインホイールモーター方式を採用。フロントのホイール内にブラシレスDCモーターを配置することによって、スムーズな発進・停止と旋回フィーリングを実現。速度切替スイッチの操作で最高速度の設定が可能で、2~6km/hの5段階に加え、熟練者用の10km/hを設定できる。前1輪、後2輪という車体構成と最大ハンドル角90度を実現したことで、0.59mという最小回転半径を実現している。1回の充電での連続走行距離は約14kmとなる。
安全性能にも万全を期しており、走行時に前方の人や障害物との衝突を回避するために障害物検知機能を設定。ボディ前面の周辺検知センサーが検知すると、警告音とパネル表示で警告し、約2km/hまで自動的に減速される。
また、ハンドル操作時に操舵角を検知して走行速度を抑制する旋回速度抑制機能も標準装備。傾斜地での走行においては、急斜面進入を通知し降坂時の速度によっては自動減速する急斜面検知機能も採用するなど、高い安心感を提供してくれる。
今回発売された「C+walk T」は、現状では公道での走行はできない。そのため、広大な施設内での移動や警備の現場で働くシニアの歩行負担の軽減、公園や施設内を巡るアクティビティツアーといった限定的なシーンでの使用を想定している。しかしながら、将来的には公道での使用も見据えており、利用者の行動範囲の拡大に貢献することが期待されている。
価格は34万1000円で、オプションの「セーフティサポート(障害物検知機能や急斜面検知機能など)」を装着したモデルが35万4200円となる。
トヨタは、今後も誰もが「使いやすい、乗りたい」と感じてくれるモビリティを提供し続けることで、より多くの人が「幸せ」になれる新たなモビリティを提供していくという。「C+walk」シリーズの座り乗りタイプ、車いす連結タイプについては、市販化に向けて現在開発中だ。