今でも人気の衰えない象徴的カラーの意外なストーリー
3)ワンガンブルー(日産)
ワンガンブルーは、2019年に発表されたR35GT-Rの2020年仕様に設定された新しいカラー。湾岸=公道最高速……というイメージを抱くかもしれないが、じつはR34GT-Rのベイサイドブルーを現代版にアレンジしたもの。
環境的な問題などで、現行車をベイサイドブルーでペイントすることは許されなくなり、それに近い色を新技術で作り直したのが、湾岸ブルー。つまり、「ワンガン」=「ベイサイド」という意味。
ワンガンブルーは特別色なので、この色を選ぶと、33万円のプラスとなる!! その分、ベースコートにもブルーが入った、4コート2ベークの手の込んだ塗装で、太陽光と水銀灯の下では、違う表情を見せるのが特徴。
とくに、水銀灯の光を浴びた時にボディラインを美しく映し出す深みを持たせることにこだわって開発された。
4)グランプリマルーン(日産)
グランプリマルーンは、1971年に登場したフェアレディZの240ZGの専用色。この頃、メタリックカラーは米国車のイメージが強く、ソリッドカラーはもっぱらヨーロッパの高級車が好んで採用していた。
そこでフェアレディZの限定上級グレードであることをアピールするべく、カラーデザイナーが塗装メーカーでブレンドを繰り返して開発したのが、このグランプリマルーン。赤系の顔料の耐久性が向上したことではじめて実用化できた色だった。
5)チャンピオンイエロー(スズキ)
二輪と四輪の両方を生産しているスズキ。バイクのGPでは、ブルーがワークスカラーだったが、オフロードではイエローがイメージカラーだった。