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たった一晩で「赤く」なることも! クルマのブレーキローターが秒で「錆びる」ワケ (2/2ページ)

たった一晩で「赤く」なることも! クルマのブレーキローターが秒で「錆びる」ワケ

この記事をまとめると

■ブレーキローターに使われる鉄は錆びやすい性質を持つ

■この鉄は世の中に存在する鉄製品のなかでもかなり錆びやすい部類。

■あまりにも長期間放置されていたりしなければ、そのまま走っても問題はない

ブレーキローターはなぜ速攻で錆びるのか?

 秋は台風の季節でもあり、秋の長雨といわれ、この時期、雨の日も少なくない。そしてひと雨降ったあと、ふとブレーキローターを見てみると、たった一晩で表面が錆びていることが……。

 どうしてブレーキローターはあれほど錆びやすいのか。同じ鉄でも、ブレーキローターほど錆びやすい鉄は他にはないような気がするが?

 ブレーキローターが錆びやすいのは無塗装というのもあるが、そもそも成分が違うため。一般的な鉄製ローターは、砂型鋳造で作られるいわゆる「ねずみ鋳鉄」製。鉄にも製法によっていろいろな種類があるが、この鋳鉄ローターの主原料は、炭素の含有率が高く融点が比較的低い鋳物用の「銑鉄」。

 この「銑鉄」は、ほとんどが中国製で、ブレーキローターに使う「銑鉄」は、スクラップ(屑鉄)を電気炉で溶かして製鋼したものも多い。

 強度と靭性(粘り強さ)、加工性に優れた、“一流”の鉄=「鋼」は、炭素含有量2.0%(重量)以下となっているが、この「銑鉄」は通常炭素 3~4%の“粗製”の鉄だ(基本的に炭素量が多いと硬くなるが、その反面、粘り強さが弱くなる)。

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