限定車ベースの超限定車まであった! 最後の自然吸気V12ランボルギーニ「アヴェンタドール」の「華麗すぎる」特別モデルの世界 (3/3ページ)

V12エンジンのみを駆動力とする最後のランボルギーニ

 限定車、派生車の話に戻ろう。アヴェンタドールの後期型、SVJをベースに、さらに高性能化が図られたのが「SVJロードスター」だ。これは500台の限定車として発表されたが、アメリカ、とくに西海岸では高い人気を博している。

 そしてこのSVJロードスターをベースに、ランボルギーニはさらに63台の「SVJ63ロードスター」を製作。限定車のさらに限定車という、さすがはランボルギーニらしいコンセプトの1台として注目を集めたことを記憶している。

 アヴェンタドールからの派生モデルとしては、ランボルギーニ50周年の2013年に披露された「ヴェネーノ」(3台のクーペのほかに、のちに9台のロードスターが作られた)や、クーペ、ロードスターの各々が20台製作された「チェンテナリオ」、そして2019年に発表された、バッテリーにスーパーキャパシタを採用した、PHEVモデルの「シアンFKP37」などがある。

 また、ランボルギーニのカスタマーレース部門であるスクアドラ・コルセからも、「SC18アルストン」、「SC20」、「エッセンサSCV12」などのモデルが誕生しているが、これらはいずれもランボルギーニのレース活動によるノウハウが詰め込まれたモデル。エッセンサは40台の限定車として販売される予定となっている。

 約10年間に及ぶアヴェンタドールの歴史。その中で我々はずいぶんと刺激的なランボルギーニの世界を味わってきた。そのラストモデルは、先日モントレーで発表された「LP780-4ウルティメ」。

 久々に車名からダイレクトに、780馬力の最高出力と4WDの駆動方式をイメージすることが可能なラストモデル。生産台数はクーペが350台、ロードスターが250台の限定となる。ランボルギーニの最後の自然吸気V型12気筒エンジン搭載車。600人の選ばれしオーナーは、まさに幸せの一語に尽きるに違いない。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
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