フェラーリやランボルギーニの「車検時」の代車は? スーパーカーはやっぱり「特別」だった! (1/2ページ)

この記事をまとめると

フェラーリやランボルギーニにとってお客様は神様

■スーパーカーを新車購入する層には確然としたヒエラルキーが存在する

■親会社のスポーツモデルや高級車を代車として用意することが多いようだ

ヒエラルキーの頂点はスペチアーレなどを購入する超富裕層

 まず断っておくが、フェラーリにとってもランボルギーニにとっても、「お客様は神様」である。よく普通のシリーズモデルをローンで購入するような客は、「客にあって客にあらず」などという噂も聞かれるが、これまでのモータージャーナリストの経験からもう一度断言する。「お客様は、どちらのメーカーにとっても神様だ」。

 ただし、それは自動車の世界に限らず、宝飾品などでもそうであるように、お客様の中にも「ヒエラエルキー」というものが存在するのは事実。そういうお客様には、だいたい専属の担当セールスがつき、新製品の発売前にさまざまな情報を提供し、商談をまとめてしまう。だからフェラーリやランボルギーニ、あるいはブガッティなどの限定車は、発表された時点ではすべてがソールドアウトになっているのだ。

 フェラーリを例にもう少しカスタマーのヒエラルキーについて説明しよう。それをピラミッドに例えると、頂点にいるのは、XXシリーズ(FXX、599XX、FXX K)などのサーキット走行専用モデルや、F40、F50、エンツォ、ラフェラーリといったスペチアーレを購入できる層だ。

 とりわけXXシリーズのオーナーは、カスタマー・テストドライバーとしてフェラーリの新型車開発にも参加し、実際には車両の管理から現地での一流のホスピタリティまで、まさに最高級の時間を楽しむことができる。一方でフェラーリは、走行後に各種データを収集し、それを新型車開発に使用するという仕組みだ。

 もちろんフェラーリには、F1パイロットという超一流のテストドライバーがいる。だが彼らによるデータだけでは必要な情報をすべて得ることはできないのだ。フェラーリが必要としたのは、サーキットも走るようなオーナーのドライビングの検証。XXシリーズの継続によって。フェラーリは確かにそれを有効活用してきた。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
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