スペックだけでは語れないランドクルーザーの実力
もっとも、世界は広く、日本では考えられないような僻地、悪路がある。そこで、タフさが最大の売りとなる輸入クロスカントリーモデルに目を向けてみると、ランドローバー・ディフェンダー、ジープ・ラングラーが思い浮かぶはずだ。両車のスペックは……。
ランドローバー・ディフェンダー110
アプローチアングル:38度
デパーチャーアングル:40度
ランプブレークオーバーアングル:28度
最低地上高:218mm
最大渡河水深:900mm
ジープ・ラングラー 4ドア サハラ
アプローチアングル:41.8度
デパーチャーアングル:36.1度
ランプブレークオーバーアングル2:1.0度
最低地上高:254mm
最大渡河水深:762mm
と、これがまた凄いのである。しかし、実際の悪路では、そうしたスペックだけでなく、頑強さ、岩の乗り越えなどで顎をヒットさせないためのバンパー下の形状や、そもそもの耐久性、メンテナンス性を含めた”命を守る”信頼性が何よりも重要だ。その点では、やはりトヨタブランド、いや、長年培われたランドクルーザーの実力、信頼が際立つと言っていい。我々の想像を絶するとんでもない僻地でランドクルーザーが長年にわたって重宝され、活躍している事実こそ、最大の信頼の証なのである。
ランドクルーザーはその世界的な人気の高さから、盗難被害の多さでも有名になってしまったが、新型ではトヨタ初の指紋認証スタートスイッチを採用。そうした、乗り心地の良さやインテリアのラグジュアリーさとともにあるユーザーへのもてなし、安心への配慮もまた、ランドクルーザーの絶大なる人気の秘密と言っていいだろう。
また、日本においてはTコネクトナビによるオペレーターサービス、ヘルプネット(SOSコール)の用意も、すべての乗員の安心をいっそう高めてくれるのだ。”最強”である理由は、決して上記のスペックの差だけで優位性が語られるものではないのである。