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社長になれば「フェラーリ」を会社名義でリースして経費計上して乗れる? 都市伝説的な疑問を公認会計士にぶつけた! (2/2ページ)

社長になれば「フェラーリ」を会社名義でリースして経費計上して乗れる? 都市伝説的な疑問を公認会計士にぶつけた!

この記事をまとめると

■会社名義でフェラーリをリースしてそれを経費計上できるかを会計士に確認

■経費計上できる・できないにブランドは一切関係がない

■必要以上に社用車の台数が多いと否認される場合もある

フェラーリであっても経費計上することはできる

 15年ほど前、『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか? 誰も教えてくれなかった!裏会計学』(小堺桂悦郎著/フォレスト出版)という本がスマッシュヒットを記録した。わたしも――買いはしなかったが――書店でささっと立ち読みはさせていただいた。

 ……なんてことを思い出していたら、手元のアイフォーンがポポーンと鳴った。

 メールの差し出し人はWEB CARTOP編集部で、内容は「会社名義でフェラーリのリース契約を結び、そのリース代を経費として計上できるかどうかについて書け」というものであった。

 そのメールはさらに「リースでの減価償却が終わった後のフェラーリを、個人で買い取ってもいいのか?」「社内に『自動車クラブ』があれば、福利厚生の一環として経費計上が可能になると聞くが、実際どうなのか?」「リースの場合は車名の記載が必要ないので、高級スポーツカーでもラクに経費計上できるという噂があるが、どうなのか?」などとつらつら書かれている。

「どうなのか?」と私に聞かれても困る。

 私はあいにく会計や税の知識に乏しく、さらに言えば、フェラーリというクルマにも特別な興味はない人間だ。

 それゆえ、「いつも大変お世話になっております。恐縮ですが、本件につきましてはお聞きする相手をお間違えではないでしょうか?」との旨の返信をしようとして、今一度メール文面を読み直すと、最後のほうにこんなことが書かれていることに気がついた。

「なお、本件の執筆を行った場合の原稿料はX円である」

 ……カネをもらえるなら話は別だ。

 高級輸入車のリースを使った節税にもフェラーリにも興味はないが、カネには興味があるため、私は「株式会社 伊達軍曹自動車研究センター」の会計作業を丸投げしているQ公認会計士に、さっそく電話をかけた。

 ――あ、もしもし? たとえばですけど、わたしの研究センター名義でフェラーリのリース契約をして、そのリース料を損金(経費)にすることって可能なんですか?

「可能ですけど……フェラーリのリース、するんですか?」

 ――いや、しませんよ。やむにやまれぬ事情によりお尋ねしているだけです。それでですね、減価償却が終わったあとのフェラーリを、経営者が個人として買い取るのがOKかどうかもお聞きしたいんですが?

「……それも可能ですけど、『個人で買い取る』というのは、そもそもの必要性がよくわかりませんが? 会社から個人に売却すると、そこでまた税金がかかってしまいますので、ちょっとどうかと思います」

 ――なるほど。あと「会社に『自動車クラブ』みたいなものを作れば、フェラーリでも何でも経費にできる」と聞きますが、本当でしょうか?

「自動車クラブは……関係ないですね」

 ――えっ、そうなんですか? ならば、「リースの場合は車名の記載が必要ないから、どんなクルマでもラクに経費計上できる」と聞きますが、それについてはどうでしょう?

「…………」

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