車両窃盗犯はますますハイテク化! コードグラバーにCANインベーダーなど最新盗難手口4つ (2/2ページ)

コネクト全盛ゆえ今後はハッキングが問題になりそうだ

■コードグラバー

 スマートキーのIDを読み取る機械のことで、これを使っていわゆるスペアキーを作ってしまう手口。スマートキーを操作しているときにコピーができるのだが、100mからものによっては500mでも可能なので、犯人が近くにいるとは限らない。スマートキーを使う以上、防御策がないのも痛い。また、海外通販で簡単に手に入るのも問題だ。

■CANインベーダー

 最近のクルマの制御は、CAN通信を使って行っている。簡単に言えば、車内はネットワーク化され、通信によって作動などを行っていて、そのアクセスする場所のひとつがよく聞くOBDIIのコネクターだ。昔のようにプラスとマイナスの配線で、電気が流れてオンオフという時代ではない。このCANのシステムに侵入するのがCANインベーダーで、OBDIIからではなく、車外からアクセスすることが多いのがポイントだ。こちらも対策方法がないのが現状である。

 以上が現在行われているであろう、主な方法だ。リレーアタック以外、確固たる対策がないのが問題で、逆にハンドルロックなどのアナログな方法が効果があるとされるが、なかには積載車などで強引に引っ張っていく例もあるので完璧ではない。また中古車店などで、入り口にクルマを横付けしてバリケード的にしているが、強引に押しのけて、中のクルマを盗んでいくこともある。

 今後、問題になるであろうとされているのが、コネクト全盛ゆえのハッキング。電話回線を通じてつながっているため、そこから侵入するのだが、対策がされていないのが現状だ。パソコンのようにウイルスやハッキングを感知したら、警告して防御するというシステムを入れる必要は出てくるだろう。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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